太閤立志伝V

『太閤立志伝V』の概要

『太閤立志伝V』は、2004年3月12日にコーエー（現在のコーエーテクモゲームス）が発売したWindows用のシミュレーションゲームであり、太閤立志伝シリーズの第5作目です。この作品は、前作『IV』のカード制を引き継ぎつつ、新たに多様なプレイスタイルやキャラクター、システムが導入されています。また、本作は台湾でもリリースされており、後にPS2版やPSP版も登場しました。さらに、2022年5月19日にHDリマスター版『太閤立志伝V DX』がNintendo SwitchおよびWindows（Steam）で発売されています。

システムとプレイスタイル

本作の最大の特徴は、プレイヤーが武士、忍者、商人に加え、海賊や剣豪、鍛冶屋、医者、茶人といった職業でプレイできる点です。これにより、従来のおまけ的存在だった職業が本格的に遊べるようになりました。特に、海賊と商人は海外の拠点に渡航可能となり、ゲームの幅が大きく広がりました。武将も前作より増加し、プレイ可能キャラクターの総数はWindows版で800人、PS2版で860人に達します。

プレイヤーは独自のキャラクターを作成できる新機能も搭載され、自分好みの顔を選ぶことが可能になりました。さらに、女性武将が初めてプレイできるようになった他、同時に最大40人の新武将を登場させることもでき、自由度が高まっています。

ゲームプレイの流れ

本作では、プレイヤーが選択した職業に応じたシナリオが展開されます。武士として出世を目指す「武士プレイ」や、商人として繁栄を目指す「商人プレイ」、さらには忍者や海賊として活動する「忍者プレイ」や「海賊プレイ」などがあり、多種多様な遊び方が用意されています。このように、プレイスタイルによって目的や進行が異なるため、何度も楽しめるのが特長です。

また、プレイヤーの行動や選択は「名声」や「悪名」といったパラメータに影響を及ぼし、善行を積むことで名声が高まり、悪行を重ねることで悪名が増えていきます。これにより、プレイヤーの立ち位置がゲーム内で変わるため、戦略的な要素が求められます。

戦闘システム

戦闘においては、個人戦、野戦、攻城戦が用意されています。個人戦では、相手の動きを読み、秘技を活用して勝利を目指す形式となっています。特に、武器の選択肢が増えたことで、戦略がさらに奥深くなっています。また、野戦では従来のカードバトルから、従来のシミュレーション要素を反映させたヘクス戦へと進化しました。

攻城戦では郭の概念が導入されており、城の防御を突破していく際には戦術が重視されます。攻城の際には、敵勢力との交渉を進めることで、よりスムーズに攻略することが可能です。

結論

『太閤立志伝V』は、様々な職業とプレイスタイルを楽しめるシミュレーションゲームとして、シリーズにおいて重要な一作となりました。柔軟なシステムや多彩なキャラクターが魅力で、新旧のファンから支持を受けています。リマスター版のリリースにより、再び多くのプレイヤーにその魅力が伝わることでしょう。

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