夫婦善哉 (2013年のテレビドラマ)

夫婦善哉

『夫婦善哉』（めをとぜんざい）は、2013年8月24日から9月14日まで、NHK総合で放送された日本のテレビドラマです。この作品は、NHK大阪放送局によって制作され、全4回にわたって放送されました。このドラマは、織田作之助の生誕100年を記念して、彼の同名小説を新たに発見された続編を交えた新解釈で初めて連続テレビドラマ化されたものです。

物語は、華やかな大正から昭和の大阪を舞台に、老舗化粧品問屋の放蕩息子・柳吉と人気芸妓・蝶子が出会い、さまざまな出来事を経て「ほんまもんの夫婦」として成長していく様子を、笑いと涙を交えながら描かれています。

企画・制作

本作の原作は映画化や単発のテレビドラマ化が過去に行われたことがありますが、連続ドラマとしての制作は今回が初めてです。2007年に発見された未映像化の続編『続夫婦善哉』も含め、ドラマはその脚本を藤本有紀が担当しています。藤本は、連続テレビ小説『ちりとてちん』や大河ドラマ『平清盛』などの執筆で知られています。

撮影は2013年4月から6月にかけて、主にNHK大阪放送局と関西近郊のロケ地で行われました。

あらすじ

物語は、主人公で老舗化粧品問屋の若旦那である維康柳吉と、北新地の人気芸妓・蝶子との出会いから始まります。柳吉は自由な放蕩生活を楽しんでいますが、蝶子との出会いをきっかけに、彼の人生は大きく変わっていくことになります。2人は最初は互いに不器用ながらも、互いの存在を通じて少しずつ成長し、真の夫婦としての関係を築いていきます。

登場人物

維康柳吉（これやす りゅうきち） - 森山未來
本作の主人公で、老舗化粧品問屋の若旦那ですが、放蕩の日々を送る。

蝶子（ちょうこ） - 尾野真千子
もう一人の主人公で、北新地の人気芸妓。貧乏が嫌いで明るい性格。

蝶子ゆかりの人物

種吉 - 火野正平（蝶子の父）
お辰 - 根岸季衣（蝶子の母）
信一 - 久野雅弘（蝶子の弟）
小河童 - 青木崇高（蝶子の幼馴染）

柳吉ゆかりの人物

維康半兵衛 - 岸部一徳（柳吉の父）
維康藤子 - 田畑智子（柳吉の妹）
* 桐介 - 大東駿介（兄嫁）

このように、ドラマには個性豊かなキャラクターたちが登場し、物語をさらに引き立てています。

受賞歴と放送情報

『夫婦善哉』は、NHK大阪放送局の放送開始60周年記念ドラマとして非常に高い評価を受け、第68回文化庁芸術祭に参加しました。また、ギャラクシー賞2013年9月度月間賞および第51回奨励賞を受賞しています。

このドラマは、2013年11月17日および24日にNHK BSプレミアムで2話連続の再放送も行われました。さらに、織田作之助を特集した関連番組『オダサクさん、こんにちは』も放送され、作家の魅力が紹介されました。

このように『夫婦善哉』は、感動的な物語と共に、数々の賞や評価を受けた作品として、今も多くの人々に愛され続けています。

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