奈良平博史

奈良平博史（ならひら ひろし）は、1958年11月5日生まれの日本の国土交通官僚です。そのキャリアは、日本の運輸・国土交通行政における重要な役割を担い、国際舞台でも活躍しました。

大阪府出身の奈良平氏は、灘高等学校を経て、1982年に東京大学法学部を卒業。同年、運輸省に入省し、官僚としての道を歩み始めます。その後、1989年にはハーバード大学ケネディ行政大学院、1990年にはスタンフォード大学経営大学院を修了し、高度な専門知識と国際的な視野を身につけました。

キャリアの中で、外務省にも籍を置き、在英国日本国大使館にて一等書記官、参事官を歴任。本省に戻ってからは、国土交通省自動車交通局貨物課長、航空局国際航空課長、総合政策局政策課長など、重要なポストを歴任しました。これらの役職を通じて、自動車交通、航空行政、国土交通政策の立案と実行に深く関与しました。

2010年には国土交通省大臣官房参事官（航空局（国際）担当）、2011年には国土交通省大臣官房審議官（航空局（国際）担当）として、航空行政の国際的な側面を統括。2013年には国土交通省総合政策局次長に就任し、より広範な政策課題に取り組みました。

2015年には国土交通省国際統括官に就任。国際的な連携を強化し、日本の国土交通行政の国際競争力向上に貢献しました。2017年からは国土交通審議官として、インフラシステム輸出戦略を推進するなど、日本の技術とノウハウを世界に広めるための政策を主導しました。

2018年に三井住友海上火災保険顧問に就任し、官界から民間企業へと転身。その後、2020年には駐ブルガリア特命全権大使に任命され、外交官としての新たなキャリアをスタートさせました。ブルガリアとの友好関係を深め、両国間の経済、文化交流の促進に尽力しました。2023年11月10日、駐ブルガリア特命全権大使を辞任。

奈良平博史氏は、その長年にわたる官僚としての経験と、国際的な視野、そして卓越したリーダーシップにより、日本の国土交通行政と国際交流に多大な貢献を果たしました。彼のキャリアは、日本の社会基盤整備と国際的なプレゼンスの向上に大きく寄与したと言えるでしょう。

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