奈良県立室生高等学校

奈良県立室生高等学校：歴史と閉校、そしてその後

奈良県立室生高等学校は、奈良県宇陀市室生区に位置していた公立高等学校です。2006年3月に閉校するまで、地域社会に貢献しました。その歴史は、昭和23年、三本松村立の奈良県立榛原高等学校三本松分校（定時制）として始まります。当初は三本松中学校に併設されたこの分校は、後に室生村、そして奈良県へと設置者が移り変わりました。

昭和30年代には、近隣の分校と統合され、奈良県立榛原高等学校室生分校と改称。昭和33年には校舎を新築移転し、新たな教育環境を整えました。昭和59年には生徒募集を停止し、昭和62年には廃止されました。

しかし、平成元年に奈良県立室生高等学校として再出発。4学級でスタートした高校は、平成4年には3学級へと規模を縮小。平成16年には、奈良県立榛原高等学校と統合され、奈良県立榛生昇陽高等学校が開校。室生高等学校としての生徒募集は停止されました。在校生が卒業するまで存続した後、2006年3月、ついに閉校となりました。

室生高校時代には、硬式野球部が全国高等学校野球選手権大会奈良地方大会に出場するなど、地域社会に活気をもたらしました。卒業生の進路は、就職者が多い傾向にありましたが、大阪経済法科大学や奈良産業大学など、多くの大学に進学した卒業生もいます。

閉校後、校舎跡地は新たな役割を担うことになります。平成26年3月には、奈良県立橿原考古学研究所室生埋蔵文化財整理収蔵センターが開所。歴史の重みと、未来への希望を繋ぐ拠点として、地域に貢献し続けています。

室生高等学校は、短い期間ながらも、地域社会に貢献した公立高校でした。その歴史は、統合という形ではありますが、榛生昇陽高等学校へと受け継がれています。旧校舎跡地は、新たな文化拠点として再生し、地域の人々の記憶の中に生き続けることでしょう。

沿革の詳細

昭和23年12月1日: 奈良県立榛原高等学校三本松分校（定時制）設置（三本松村立）。
昭和30年: 室生村発足に伴い、設置者変更。
昭和31年4月1日: 奈良県立山辺高等学校東里分校を統合し、「奈良県立榛原高等学校室生分校」と改称。
昭和33年: 校舎新築移転（大字三本松琴引から大字大野ワダヤマ）。
昭和38年4月1日: 設置者変更（室生村から奈良県）。
昭和59年4月1日: 生徒募集停止。
昭和62年3月31日: 廃止。
昭和59年4月1日: 奈良県立高等学校設置準備事務所開設。
昭和60年12月18日: 奈良県立室生高等学校設置。
昭和61年4月1日: 奈良県立室生高等学校開校（4学級編成）。
昭和62年7月: 硬式野球部、高野連加盟、全国高等学校野球選手権大会奈良地方大会出場。
平成4年: 生徒受け入れ3学級に減員。
平成16年4月1日: 奈良県立榛原高等学校と統合、奈良県立榛生昇陽高等学校新設。室生高校としての募集停止。
平成18年3月31日: 閉校。
平成26年3月29日: 跡地に奈良県立橿原考古学研究所室生埋蔵文化財整理収蔵センター開所。

関連団体

榛生昇陽高等学校同窓会（宇陀高等女学校、榛原高等学校の同窓会と統合）

関連情報

奈良県高等学校の廃校一覧
奈良県立榛生昇陽高等学校
旧室生村のあゆみ（宇陀市ウェブサイト）
奈良県立高等学校等設置条例改正の概要（奈良県ウェブサイト）
* 奈良県立橿原考古学研究所室生埋蔵文化財整理収蔵センター開所式（奈良県立橿原考古学研究所）

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