奥一穂

奥一穂（おく かずほ）氏は、1977年2月21日生まれの日本のプログラマーです。京都府出身で、Webサーバーソフトウェア「H2O」の開発者として広く知られています。

人物

奥氏は、ウェブの基盤を支えるソフトウェアや通信プロトコルを専門としており、QUIC、TLS、HTTP/2|HTTP_2、HTTP/3|HTTP_3などの実装に深く関わっています。これらの技術は、インターネットの高速化やセキュリティ向上に不可欠なものです。

また、国際的なインターネット技術標準化団体であるIETF（Internet Engineering Task Force）において、これらの通信プロトコルの標準化や拡張に積極的に貢献しています。技術的な専門知識だけでなく、国際的な標準化活動にも携わることは、彼の幅広い知識と貢献を示しています。

奥氏の人物像として、技術的な側面だけでなく、ダジャレを好むという親しみやすい一面も持ち合わせています。これは、彼の人間性を示すエピソードの一つと言えるでしょう。

経歴

1995年4月、奥氏は東京大学教養学部（理科一類）に入学しました。大学在学中には、Palm OS用のウェブブラウザである「Palmscape」を開発し、その才能を早くから発揮しました。この「Palmscape」は、当時としては画期的なモバイルウェブブラウザであり、彼の技術力を示す重要な成果の一つです。

2002年5月には、「Palmscape」の開発が評価され、MIT Technology Reviewの「TR100」に選出されました。これは、若手技術者や科学者の中で最も優れた100人を選ぶものであり、彼の業績が国際的に認められた証です。

さらに、2005年5月には、「ウェブアプリケーション（Apache/Perl）統合開発環境の開発」により、2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業において、「天才プログラマー/スーパークリエータ」として認定されました。この認定は、彼のプログラミング能力と創造性を高く評価したものです。

2015年10月には、Webサーバーソフトウェア「H2O」の開発により、「第10回 日本OSS貢献者賞」を受賞しました。この賞は、オープンソースソフトウェア（OSS）の発展に貢献した個人や団体に贈られるものであり、彼の業績が広く社会に貢献していることを示しています。

奥氏は、技術的な専門知識と創造性を活かし、Web技術の発展に大きく貢献している人物です。彼の活動は、インターネットの進化を支え、より快適で安全なインターネット環境を構築する上で重要な役割を果たしています。

脚注

MIT Technology ReviewのTR100への選出
未踏ソフトウェア創造事業の「天才プログラマー/スーパークリエータ」認定
日本OSS貢献者賞の受賞

外部リンク

Kazuho's Weblog
* Kazuho Oku (@kazuho) - X（旧Twitter）

もう一度検索