奥武蔵

奥武蔵の魅力と特徴

奥武蔵（おくむさし）は、埼玉県南西部を構成する山岳や丘陵の地域を指し、時には奥武蔵高原とも呼ばれます。この地域は県立奥武蔵自然公園の一部で、泉のように流れる入間川や高麗川を中心に、豊かな自然が広がっています。

地理と交通

奥武蔵は、地形的には秩父山地の一部であり、外秩父山地の南端や、奥秩父山地の東端にあたります。この地域は多くの低山が連なり、特にハイキングに適したスポットが数多く存在します。また、国道299号や西武鉄道が高麗川沿いに通っており、都心からのアクセスも良好です。行楽シーズンになると、ハイキング以外にも観光客が多数訪れ、賑わいをみせます。

県立奥武蔵自然公園

県立奥武蔵自然公園は1951年に設定され、飯能市の大部分、日高市や入間市の一部を含んでいます。この広大な公園は、約21,839ヘクタールの面積を持ち、周囲には黒山自然公園や武甲自然公園、秩父多摩甲斐国立公園が接しています。奥武蔵自然公園は四季折々の美しい自然を楽しめるため、年間を通して多くの訪問者を惹きつけています。

地域の見どころ

東部

東部の飯能市には宮沢湖が位置し、1941年に作られた人工湖です。この湖は周囲の自然環境と調和し、多くのレクリエーション活動が楽しめます。また、飯能河原での川遊びやバーベキューも人気で、近隣には能仁寺や天覧山、多峰主山などの観光スポットがあります。

北部

日高市には、特に有名な巾着田があります。ここは高麗川が蛇行する場所で、曼珠沙華の群生地として知られています。毎年多くの人が訪れるこの場所では、春には菜の花、秋にはコスモスの美しい景色が楽しめます。巾着田の周辺には聖天院と高麗神社があります。高麗神社では、高句麗から渡来した高麗王若光を祀っており、境内には歴史深い施設が点在しています。

中部

奥武蔵の中部には、高麗川と入間川があり、その間にはいくつかの山が連なります。子の権現天龍寺がある子の権現は、山岳信仰の中心として知られ、標高約640メートルの位置に建っています。また、山を登る際には足腰の神として知られる神社があり、宗教的な面でも訪れる人々に親しまれています。

西部

奥武蔵の西部は、武甲自然公園との接点があり、武川岳や大持山といった山々が続きます。この地域はハイキングにも適しており、ゆったりとした山道を歩きながら自然と向き合うことができます。有間川には多目的ダムが設けられており、周辺には観光施設があります。

南部

南部には東京都との境界に日向沢ノ峰や棒ノ折山などの名山があります。棒ノ折山は両地域からアクセスでき、絶景が楽しめる登山スポットとして人気です。白谷沢のコースでは水辺の風景を楽しむこともでき、その美しさは格別です。

交通アクセス

ハイキングを楽しむには、飯能駅などの西武鉄道の各駅を拠点にすることが多いです。特に中部や南部は国際興業バスを利用して名栗方面へアクセスでき、登山や自然散策を行うための便利なルートが整っています。

奥武蔵は、多様な自然と観光資源を持つ魅力的な地域で、多くの人々にとって訪れる価値があります。アウトドア好きにはもってこいのスポットと言えるでしょう。

もう一度検索