女王様がいっぱい

女王様がいっぱい

『女王様がいっぱい』は、イワシタシゲユキによる日本の漫画作品で、『週刊コミックバンチ』にて2008年4・5合併号から2009年10号まで連載されていました。全5巻で完結しています。

あらすじ

物語は、かつて文豪を志した文学青年、泉佐野圭が主人公です。自らの才能に見切りをつけ、文豪を育てる名編集者になることを夢見て大手出版社・新緑社に入社します。しかし、希望とは裏腹に雑誌畑をたらい回しにされた挙句、小中学生向けの少女漫画雑誌「チェルシー」編集部に配属されます。

「チェルシー」は、過激な性表現を売りにしていることで他誌との差別化を図っていました。編集部員は泉佐野を除き全員女性で、しかも個性的な「女王様」タイプばかり。泉佐野は意に沿わない人事異動に落胆し辞職を決意しますが、編集会議で派遣社員の葉月紗香に「やる気がないなら辞めてしまえ」と一喝され、意地でも辞められなくなってしまいます。

そんな中、「チェルシー賞」に応募してきた女子高生・片瀬麻衣に光るものを感じた泉佐野は、辞める前に彼女を育てようと決意します。さらに、泉佐野の住むマンションに、ファンシーなベッドと衣装を身につけた若い女性が引っ越してきます。その女性が、職場で彼に辛く当たる葉月紗香だと知ったことから、物語は予想外の方向へと展開していきます。

登場人物

泉佐野 圭（いずみさの けい）
主人公。28歳。少女漫画誌『チェルシー』編集部唯一の男性。かつては小説家を目指していたが、作家を育てる道へ。白鷺派で庶民派の文豪、田沢由哉を敬愛。
葉月 紗香（はづき さやか）
24歳。編集プロダクションから派遣された『チェルシー』編集部員。泉佐野に何かと厳しく当たる。職場ではラフな格好だが、家ではファンシーな衣装を身につける。実は高校時代、泉佐野に家庭教師をしてもらっており、彼に憧れていた。
片瀬 麻衣（かたせ まい）
17歳。チェルシー賞に応募し、泉佐野の目に留まる。個性的な絵柄とストーリー展開で、泉佐野が担当となる。仲村という親友がいる。
瞳 麗花（ひとみ れいか）
『チェルシー』に連載している漫画家。かつては売れっ子だったが、現在はスランプ気味。
岬 杏子（みさき きょうこ）
34歳。『チェルシー』副編集長。売上至上主義で、雑誌の少年誌化を夢見る。強圧的な性格から、泉佐野に「絶対零度の女」と名付けられている。
久遠 静香（くおん しずか）
30歳。『チェルシー』デスク。美人でプロポーションも抜群だが、下ネタ発言が多く、泉佐野から「猥物陳列罪女」と呼ばれている。
沼袋 みちる（ぬまぶくろ みちる）
28歳。『チェルシー』編集部員。泉佐野と同期入社。泉佐野を何かとかばうが、見返りを期待していることを泉佐野に見抜かれ、「自意識過剰女」と名付けられている。
倉沢 晶子（くらさわ しょうこ）
23歳。『チェルシー』編集部員。頭の回転が速く仕事もできるが、計算高い一面があり、泉佐野から「油断禁物の女」と警戒されている。

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