女皇の帝国外伝

女皇の帝国外伝

『女皇の帝国外伝』は、吉田親司によって2009年に発表された架空戦記シリーズ。『女皇の帝国』のサイドストーリーとして、第二次世界大戦前夜のヨーロッパを舞台に、秘められた陰謀と冒険が展開されます。

あらすじ

1941年末、束の間の平和を享受するヨーロッパ。しかし、その裏では新たな戦争の火種が燻っていました。イタリアの観光都市ベネチアに、日本の桃園宮那子内親王が到着するというニュースが流れ、空港には多くの報道陣が集まります。ところが、姿を現したのは影武者である駒条宮澪子でした。

澪子は、テロリストチーム「カサノヴァ」による爆弾テロに遭遇し、侍従長である斉藤滋が重傷を負います。斉藤から託されたのは、謎の言葉「銀盤」でした。澪子は、その正体も分からぬまま、テロリストたちから逃れながら、「銀盤」を求めてヨーロッパを駆け巡ることになります。

登場人物

大日本帝国

駒条宮 澪子（くじょうのみや みこ）
本作のヒロイン。15歳の陸軍少尉。桃園宮那子内親王の影武者を務めることが多い。各国の言語に精通し、射撃を得意とする。身長が低いことを気にしている。

黒磯 真澄（くろいそ ますみ）
澪子の執事兼ボディガード。男装の麗人。総合格闘の達人であり、澪子にとって憧れの存在。

紀元 ハツ（きもと ハツ）
マルコ・ポーロ記念病院に勤務する看護婦見習い。一度見たものは忘れない特技を持つ。内親王直属衛士隊"ナコ・シスターズ"の一員。

斉藤 滋（さいとう しげり）
澪子の侍従長であり、養育係。黒磯の父。"銀盤"の回収を澪子に託し、テロの犠牲となる。

駒条宮 公衝（くじょうのみや きみひら）
澪子の父。駒条宮公爵家の当主で、経済感覚に優れている。娘を溺愛する一方で、非情な面も持ち合わせている。

カサノヴァ

ローザ・ブルボン・レーニャ
テロリストチーム「カサノヴァ」のリーダー。共産党員であり、那子暗殺を企てる。

クリスチャン・スカラシップ
カサノヴァのメンバー。超遠距離射撃専門の狙撃手。日本語に堪能。

ブラック・リー
カサノヴァのメンバー。白系ロシア人。徒手格闘と爆発物のプロ。

〈白銀の心〉号

銀 静蕾（ギン・ジンレイ）
豪華飛行船〈白銀の心〉号の船長。通称「マダム・シルバー」。酔八仙拳の達人。

蠣崎 潤也（かきざき じゅんや）
銀静蕾の身の回りの世話をしている少年。後の矢追博士。

オランダ

ヴィラマイン・クジョウノミヤ・ナッソウ
オランダ王室の一族で、澪子の祖母。実は"銀盤"を所持している。

アラン・チューリング
"銀盤"の製作に関わったイギリス人数学者。ヴィラマインに匿われている。

ヴィシー・フランス

クローン・デ・ラウター
シャールB1戦車"NAKO"の戦車長。貴族の出身。

大英帝国

ジョン・C・リーチ
戦艦〈プリンス・オブ・ウェールズ〉艦長。"銀盤"を確保するため暗躍する。

ラドスラフ・ディーデック
自由ポーランド軍の軍人。澪子一行を援護する。

ドイツ第三帝国

オットー・スコルツェニー
武装SSの将校。カサノヴァのアジト攻撃に協力する。

その他

フェルッチオ・ランボルギーニ
イタリア人技術者。後のランボルギーニ創業者。

エッダ・バン・ヒームストラ・ヘップバーン・ラストン
巡業歌劇団の歌姫。後のオードリー・ヘプバーン。

登場兵器・車輛

トゥイークヴァ（南瓜）
シャールB1
ゴーダGo244B1
シュビムワーゲン
ランチア・アストゥーラ
アルファロメオ8C-2900B
〈白銀の心（ハート・オブ・シルバー）〉号
〈スケベニンゲンIV〉→〈オードリーII〉

用語

駒条宮公爵家
マルコ・ポーロ記念病院
宮内中央情報調査室
カサノヴァ
山羊座（カプリコン）
インペリアル・イースターエッグ
"銀盤（シルバー・リンク）"

書籍

女皇の帝国外伝1 機動内親王澪子様の冒険（2009年5月1日発行） ISBN 978-4-584-17961-1
* 女皇の帝国外伝2 機動内親王澪子様の冒険（2009年8月1日発行） ISBN 978-4-584-17962-8

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