女芸人No.1決定戦 THE W

女芸人No.1決定戦 THE W：女性お笑い芸人の頂点を決める大会

「女芸人No.1決定戦 THE W」は、日本テレビと吉本興業がタッグを組み開催する、日本における女性お笑い芸人の頂点を決めるコンテストです。大会名の『W』は『WOMAN』と『WARAI』の頭文字に由来しており、その名の通り、最も面白い女性お笑い芸人を決定する場として、毎年多くの注目を集めています。

大会概要と特徴

『M-1グランプリ』、『R-1ぐらんぷり』、『キングオブコント』といった著名な賞レースに続く、吉本興業主催の新たな王座決定戦として2017年にスタートしました。他の賞レースと大きく異なる点は、出場資格が女性芸人に限定されている点です。プロ・アマ、芸歴、人数、芸種、芸風を問わず、女性であれば誰でも参加できる、まさに「何でもありの異種格闘技戦」と言えるでしょう。

この大会が設立された背景には、女性芸人たちの活躍が目覚ましい一方、彼女たちのための賞レースが不足していたという事情があります。過去に女性芸人が他局のコンテストで優勝した事例は極めて少なく、女性芸人自身の強い要望も後押しとなり、THE Wは誕生しました。

大会ルールと審査方法

出場資格は女性限定ですが、ネタの種類は自由です。漫才、コント、ピン芸など、あらゆるスタイルの芸が認められています。小道具や大道具、音響機器の使用も許可されており、他の賞レースでは見られないような独創的なパフォーマンスも可能です。

予選は、当初は東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、沖縄など各地で開催されていましたが、現在は1回戦が動画審査のみ、2回戦以降は東京と大阪で開催されています。ネタ時間は1回戦が2分、2回戦以降は4分です。

決勝戦は日本テレビ系列で生放送され、審査は投票制で行われます。審査員は6名のお笑いタレントと、データ放送による視聴者投票「国民投票」で構成されます。視聴者投票は、対戦する両方のネタを観た視聴者のみが投票できるシステムとなっており、公平性を保つ工夫が凝らされています。

決勝戦の進出者数や形式は年によって変遷しており、ブロックトーナメント方式や、視聴者投票による敗者復活システムなどが採用されてきました。近年は、決勝進出枠の拡大や、リザーバー制度（決勝出場予定者が辞退した場合、準決勝次点者が繰り上げ出場）の導入など、より多くの芸人にチャンスを与える方向でルール改定が進められています。

大会への評価と課題

THE Wは、開催当初からさまざまな議論を呼びました。女性限定であることについて、差別的ではないか、女性芸人を「特別扱い」しているのではないかといった批判が一部から上がっています。また、出場者にとっての参加費負担や、賞金と参加費のバランス、決勝戦における観客の笑い声の問題なども指摘されています。

しかしながら、大会は年々進化を遂げ、参加者数や視聴率も増加しています。多くの女性芸人に活躍の場を提供し、お笑い界全体の活性化に貢献している側面も否定できません。

まとめ

「女芸人No.1決定戦 THE W」は、女性お笑い芸人のための、独特な魅力を持つ賞レースです。賛否両論あるものの、女性芸人たちの才能を世に広め、お笑い界に新たな風を吹き込んでいることは確かでしょう。今後、さらなる発展と、課題の解決が期待されます。

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