季節 (河島英五のアルバム)

河島英五の13枚目のオリジナル・アルバム『季節』は、1988年12月21日にCBS/SONY RECORDSからリリースされました。その後、1989年9月15日に収録曲が一部変更され再発売されています。本稿では、この2つのバージョンについて解説します。

アルバムの背景

『季節』は、河島英五がCBS・ソニーに移籍後に発表した『時代おくれ』『ろまんちすと』に続く、阿久悠とのコラボレーション作品第3弾です。阿久悠は本作で6曲の作詞を手掛けており、河島英五が作詞・作曲した楽曲以外の作曲は、外部の作家に依頼されています。

アルバムに先駆けて、1988年盤からは「生まれる前から好きやった」と「いのちの旅人たち」を収録したシングルが、1989年盤の発売前には「地団駄」と「生まれる前から好きやった」を収録したシングルがリリースされました。

「生まれる前から好きやった」は、1986年にやしきたかじんに提供された楽曲でもあります。河島英五が、やしきたかじんのラジオ番組にゲスト出演した際、この曲をピアノの弾き語りで披露したところ、たかじんが感銘を受け、河島英五に提供を依頼したというエピソードが残っています。

また、「地団駄」は、元プロ野球選手の村田兆治をテーマにした楽曲であると河島英五は語っています。

収録曲目の変更

1988年盤と1989年盤では、収録曲が一部異なります。1988年盤の4曲目は「街のジプシー」ですが、1989年盤では「オリオン座の詩」に変更されています。どちらの楽曲も、河島英五が作詞を手掛けています。

近年では、音楽配信サービスで本作の音源を入手できますが、「オリオン座の詩」を含む1989年盤のみが配信されています。

収録曲

1988年盤

1. 生まれる前から好きやった
2. 自分のことをどのくらい知ってますか
3. 忘れもの
4. 街のジプシー
5. 季節
6. 地団駄
7. Bye Byeメランコリー
8. 主役
9. いのちの旅人たち

1989年盤

1. 生まれる前から好きやった
2. 自分のことをどのくらい知ってますか
3. 忘れもの
4. オリオン座の詩
5. 季節
6. 地団駄
7. Bye Byeメランコリー
8. 主役
9. いのちの旅人たち

まとめ

『季節』は、河島英五の音楽性が豊かに表現されたアルバムであり、阿久悠との共作や、外部作家による楽曲提供など、様々な要素が組み合わされています。「生まれる前から好きやった」のエピソードや、「地団駄」のテーマなど、楽曲にまつわる物語も興味深く、聴きごたえのある作品と言えるでしょう。

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