学校職員

学校職員について

学校職員（がっこうしょくいん）は、教育機関に勤務する全ての職員を指し、通常は教員を含みます。ただし、教員を除外し、事務職や技術職のみを指す場合も存在します。教職員という言葉は間違いなく教員を含める際に使われるものの、教育に関わる職員については「教育職員」という呼称も一般的に用いられています。日本においては、職階の分類や役割は各学校によって異なり、多様な形態が見られます。法律で定義されていない職種については、各教育機関の設置者が独自に設けたり、事務職員や技術職員の下に位置付けたりすることも多いため、一般の人々には職名の認知が薄いケースもあります。

日本における教員の働き方

近年、日本の学校において教員の長時間労働が大きな問題となっています。2014年のOECD国際教員指導環境調査（TALIS）によると、日本の教員の週当たりの勤務時間は参加国で最も長いことが示されています。また、2017年に行われた調査では、小中学校教諭の勤務時間が労働基準を超えていることが明らかになりました。このような状況を受けて、文部科学省を中心に学校における働き方改革が進められています。

政府の取り組みとして、2017年6月には「経済財政運営と改革の基本方針2017」が閣議決定され、教員の働き方の適正化が謳われました。これに続いて中央教育審議会が設置され、学校における具体的な改革提案が検討されました。特に、勤務時間を意識した設定や教職員の業務改善を強化する必要が指摘されています。

現状と課題

小学校教諭の約3割、中学校教諭の約6割が60時間以上の勤務をしており、一部は過労死基準を上回る労働時間に達しています。この主な要因には、若手教師の増加や授業時間数の増加、更には部活動の負担があるとされています。また、教職員の給与体系も長時間労働を助長する原因となっています。公立学校の教員には、給与の代わりに支給される特別手当があり、時間外労働が「自主的な活動」とみなされるため、勤務時間の管理が不十分であるという問題があります。

改革の動き

文部科学省は、教職員の労働環境を整えるために、様々な支援を行っています。特に、ICTの活用や業務の合理化、業務内容の適正化を進め、教員の負担を軽減するための施策を強化しています。更には、事務職員の充実や専門の支援スタッフの導入が提案されており、これにより教員が教育活動に専念できる環境を目指しています。

他国の例

イギリスにおいては、私立学校や公立学校ともに、教職員の配置や役割についてはそれぞれの学校が自主的に決定しています。教職員の種別について明確な規定は少ないものの、労働党政権以降、教員の事務負担を軽減するために支援職員が増やされています。公立学校での教員以外の職員数は、1997年から2009年の間で大幅に増加しました。これは、学校の運営を円滑にするための重要な変更を意味しています。

まとめ

学校職員は教育に欠かせない存在であり、特に教務職や事務職、技術職が連携して学校運営を支えています。日本では教員の長時間労働が問題視され、国や自治体を挙げて改革が進められています。これからも働き方の改善を目指す取り組みが続けられ、多様な職員が教育の質を高めるために重要な役割を果たしていくことでしょう。

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