宇治田隆史

宇治田隆史

宇治田隆史（うじた たかし、1975年2月2日 - ）は、日本の脚本家。
和歌山県出身。

経歴

大阪芸術大学芸術学部映像学科を卒業。

1999年、熊切和嘉監督による大阪芸術大学の卒業制作『鬼畜大宴会』に制作協力として参加。

2000年には、在学中に脚本・監督を務めた『悲しくなるほど不実な夜空に』を発表。同作品は、第18回トリノ国際映画祭、TOKYO FILMeX2000コンペティション部門に出品され、注目を集めました。

大学卒業後、2003年の『アンテナ』を皮切りに、主に映画の脚本家として活躍。その一方で、フジテレビのアニメ作品『ミチコとハッチン』では全22話の脚本を担当するなど、実写映画にとどまらず、活動の幅を広げています。

2008年、脚本を担当した『ノン子36歳（家事手伝い）』が、2008年度日本映画ベストテンで1位を獲得。脚本も2008年度年鑑シナリオ代表作品に選出されました。

2010年、『海炭市叙景』は第23回東京国際映画祭コンペティション部門に出品されたほか、第12回シネマニラ国際映画祭グランプリ、第13回ドーヴィルアジア映画祭審査員賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得ました。

ジャンルやフォーマットにとらわれず、多様な作品を手がけることを特徴としており、その脚本は役者からの信頼も厚いです。

2014年には、モスクワ映画祭で日本映画として15年ぶりにグランプリを受賞した『私の男』（熊切和嘉監督）の脚本を担当。その完成度はスタッフへの挑戦状とまで言われました。同年には、黒沢清監督作品の脚本も手掛け、撮影前からフランスでの公開が決定するなど、話題となりました。

主な脚本作品

映画

悲しくなるほど不実な夜空に （2001年）※監督兼脚本
アンテナ（2003年）
揮発性の女（2004年）
ガッツ伝説・愛しのピット・ブル（2005年）
青春☆金属バット（2006年）
転生（2006年）
フリージア（2007年）
病葉流れて（2007年）
初恋 夏の記憶（2008年）
ノン子36歳（家事手伝い）（2008年）
海炭市叙景（2010年）
莫逆家族-バクギャクファミーリア-（2012年）
夏の終り（2013年）
私の男（2014年）
岸辺の旅（2015年）

テレビドラマ

東京少女・セピア編 第4話（2008年、BS-TBS）
トンスラ 第10話（2008年、日本テレビ）

テレビアニメ

ミチコとハッチン 全22話（2008年 - 2009年、フジテレビ）

書籍

『月刊シナリオ 2004・1月号』（シナリオ作家協会、2003年） ※「アンテナ」収録
『'08 年鑑代表シナリオ集』（シナリオ作家協会、2009年）※「ノン子36歳（家事手伝い）」収録
『月刊シナリオ 2011・1月号』（シナリオ作家協会、2010年） ※「海炭市叙景」収録
『本の中に流れる時間。文字、画、音のアート。「夏の終り」』（ニコロ、2013年）※映画「夏の終り」シナリオボックス

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