安柄根

安柄根（アン・ビョングン）は、1962年生まれの韓国の柔道家であり、身長172cm。大邱出身で、引退後は龍仁大学校の教授を務めています。

輝かしい選手時代

1984年のロサンゼルスオリンピック71kg級では見事優勝を果たし、その名を世界に知らしめました。さらに、地元開催となった世界選手権や1986年のアジア大会でも優勝を飾るなど、数々の国際大会で優秀な成績を収めました。しかし、2度目のオリンピック出場となった1988年のソウルオリンピックでは、階級を上げて78kg級に出場したものの、20位タイという結果に終わりました。

不正行為の容疑

2015年、安は韓国柔道界における不正行為に関与した疑いで捜査対象となりました。具体的には、全国体育大会への不正な選手派遣、公金横領、八百長といった容疑が浮上しました。特に問題視されたのは、済州道とは関係のない選手を済州道代表として全国体育大会に派遣し、その見返りとして謝礼を受け取っていたとされる点です。報道によると、安は2012年から2014年にかけて、配下の選手18名を済州道代表に仕立て上げ、済州道体育会と済州道柔道会から1億1000万ウォン（約1230万円）の謝礼を受け取ったとされています。また、2014年の大会では、78kg級の選手に対して決勝でわざと負けるように指示した疑いも指摘されています。

さらに、安は大学の法人用クレジットカードを悪用して1億9300万ウォン（約2150万円）を横領した容疑でも取り調べを受けました。これらの疑惑が報じられたにもかかわらず、2015年7月に光州で開催されたユニバーシアードでジュリーや主審を務めたことが発覚し、大会組織委員会が安を審判から外す事態となりました。この件に関して、大韓柔道会は「事件が明るみに出る前にIJFの推薦を受けて、FISUが安を審判に割り当てたので出場したと見られる」と弁明しました。

大韓柔道会の不祥事

同時期には、大韓柔道会の会長であったナム・ジュンヒョンも不祥事を起こし辞任しています。ナム会長は、2014年の仁川アジア大会で入館証を持たない知人を柔道会場に入れようとして警備員とトラブルになり、暴言を吐いたとして告訴されました。さらに、2015年には夕食会で中高柔道連盟会長に暴行を加えたとして告訴されています。

主な戦績

1980年 - 環太平洋柔道選手権大会 3位
1984年 - ロサンゼルスオリンピック 優勝
1985年 - フランス国際 3位
1985年 - 大陸別対抗戦 団体戦 2位
1985年 - 世界選手権 優勝
1986年 - フランス国際 3位
* 1986年 - アジア大会 優勝

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