安珠

安珠（あんじゅ）：写真家、芸術家

安珠は、東京生まれの写真家、芸術家として、国内外で幅広い活動を展開しています。日本写真家協会会員、写真協会会員、全日本写真連盟役員を務め、「LEITZ PHONE 1」アンバサダーとしても知られています。

モデルから写真家へ

学生時代には、デザイナーのジバンシーにスカウトされ、パリを拠点に世界各国の『ヴォーグ』や『ELLE』などのファッション誌、パリ・コレクション（ケンゾー、ジャン＝ポール・ゴルチエなど）に出演し、国際的なモデルとして活躍しました。

帰国後、1990年に写真家へと転身。『サーカスの少年』（東京書籍）を出版し、文章を織り交ぜた物語性のある独自の写真世界を確立しました。広告、雑誌連載、文筆（エッセイが中学2年の国語の教科書に掲載）、講演、審査員、テレビ出演、ビジュアルプランニング、映像監督など、その活動は多岐にわたります。

写真家としての活動

2011年からは、中国の世界自然遺産である張家界を撮影した作品『仙人の千年、蜻蛉の一時』を発表し、多数の写真展を開催しました。2014年には、東北地方を中心に全国の子どもたちの夢を伝えるプロジェクトを立ち上げ、『Dream Linking☆つなぐ夢、千年忘れない』（朝日新聞出版）を出版。パリのボンマルシェや東京ミッドタウンなど、国内外20ヶ所以上で写真展や講演会を開催しました。

2018年には、少年少女の世界を集大成した「ビューティフルトゥモロウ」をキヤノンギャラリーSで開催。2019年には、富山県高岡市のミュゼふくおかカメラ館（安藤忠雄建築）でも開催されました。同年、平安京に焦点を当てた『Invisible Kyoto』では、『Invisible Kyoto-目に見えない平安京-』として大規模な写真展を美術館「えき」KYOTOで開催。ライカ GINZA SIXでも、『Invisible Kyoto Tokyo Edition』として同時開催されました。2020年〜2021年にはライカ銀座で「Just Daydreaming」が開催されました。

2021年7月には、ライカ初のスマートフォン「LEITZ PHONE 1」のアンバサダーに就任しました。写真を通して、子どもたちの育成授業や、戦後70年を機に「写真を読み解く力」を養う活動にも力を入れています。

作品の特徴と評価

安珠の作品は、物語性と美しいビジュアルが融合した独特の世界観が特徴です。写真展では、自作の短編ビデオを上映し、細野晴臣がオリジナル音楽や選曲で協力するなど、音楽との融合も試みています。恵比寿三越で開催された写真展「安珠の写真世界」は4万人以上の動員を記録するなど、多くの人々を魅了しています。

多彩な才能

写真家としての活動以外にも、エッセイストとしても才能を発揮しています。2002年には、銀座百店に書いたエッセイ『天国からの伝言』がエッセイスト協会から『ベストエッセイ集』（文藝春秋）に選抜され、『朝日新聞』に掲載されたエッセイ『今は素直に、感謝しています』が、中学2年生の国語の教科書教材に選ばれるなど、文筆家としても高い評価を受けています。沢田研二への作詞提供など、作詞家としても活動しています。

主な作品リスト

写真小説『写真小説 サーカスの少年』松本隆・小説（東京書籍）
写真小説『少女の行方』（東京書籍）
写真絵本『星をめぐる少年』
詩写真集『恋文の森』（新潮社）
詩写真集『眠らない夢』（新潮社）
愛猫の写真絵本『小さな太陽』（小学館）
『ここにいないあなたへ』辻仁成・文（集英社）
Blu-ray+写真集『THE 劇団美山』（ユニバーサルミュージックジャパン）
* 『Invisible Kyoto-目に見えない平安京-』図録

広告作品

AOKIホールディングス、メナード化粧品、大丸松坂屋百貨店、サンスター、SONY、ミキモト、日本たばこ産業、近畿日本鉄道、ゆうちょ銀行、桂由美ブライダルハウス、エア・フランスなど、数多くの企業の広告を手がけています。

安珠は、写真家、芸術家として、その才能を多岐にわたり発揮し、人々に感動と新たな視点を与え続けています。

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