安田寛

安田寛（やすだ ひろし）

安田寛氏は、日本の音楽学者であり、奈良教育大学の名誉教授です。1948年に山口県で生まれ、音楽研究の分野で多大な功績を残しました。

学歴と職歴

1970年に国立音楽大学声楽科を卒業後、1974年に同大学院音楽研究科音楽美学修士課程を修了。その後、山口芸術短期大学助教授、弘前大学教育学部教授を経て、2001年に奈良教育大学教授に就任しました。2014年に定年退任し、名誉教授となりました。

受賞歴

2001年には、放送文化基金賞番組部門個別分野で「音響効果賞」を受賞。2005年には、社団法人日本童謡協会日本童謡賞・特別賞を受賞するなど、その業績は高く評価されています。

研究内容

安田寛氏の研究は、日本の唱歌に関するものが特に知られています。明治期の音楽教育における唱歌の役割や、賛美歌との関係、さらには日韓の唱歌の源流など、多岐にわたるテーマに取り組んでいます。その研究は、日本の音楽文化史における重要な一角を照らし出すものとして、高く評価されています。

著書

『唱歌と十字架 明治音楽事始め』音楽之友社　1993
『日韓唱歌の源流 すると彼らは新しい歌をうたった』音楽之友社　はじめて音楽と出会う本　1999
『「唱歌」という奇跡十二の物語 讃美歌と近代化の間で』文春新書　2003
『日本の唱歌と太平洋の讃美歌 唱歌誕生はなぜ奇跡だったのか』東山書房　奈良教育大学ブックレット 2008
『バイエルの謎 日本文化になったピアノ教則本』音楽之友社　2012　新潮文庫　2016

共編著

『原典による近代唱歌集成 誕生・変遷・伝播. 演奏用楽譜』赤井励、閔庚燦共編　ビクターエンタテインメント　2000
『仰げば尊し 幻の原曲発見と『小学唱歌集』全軌跡』ヘルマン・ゴチェフスキ,櫻井雅人共著 東京堂出版、2015


安田寛氏の著作は、日本の音楽文化に関心を持つ人々にとって、貴重な資料となるでしょう。特に唱歌に関する研究は、教育関係者や音楽愛好家にとって必読の内容と言えます。

外部リンク

奈良教育大学:安田寛プロフィール
Researchmap
J-GLOBAL 研究者紹介

もう一度検索