安藤吉光

安藤吉光は、1908年5月24日に東京で生まれ、1984年5月14日にその生涯を閉じました。彼は昭和期における日本の重要な外交官の一人として知られています。

生い立ちと初期のキャリア

安藤は1931年に東京帝国大学法学部法律学科を卒業後、住友銀行に入社しました。しかし、彼のキャリアはそこで終わらず、1934年に外交官試験に合格し、外務省へと進みました。この転身は、彼の人生を大きく変えることになります。

外務省での活躍

外務省入省後、安藤はアメリカ書記生として初めて海外勤務を経験します。その後、中華民国や東亜局、アメリカ局など、さまざまな部署での勤務を重ね、その国際的な視野と外交手腕を磨きました。

終戦直後の1946年には調査局第三課長、終戦連絡大阪事務局勤務、連絡調整中央事務局秘書課長兼総務課長、政務局総務課長といった要職を歴任し、日本の戦後復興に貢献しました。

外交官としてのキャリア

1951年7月には、ワシントン日本政府在外事務所に、翌1952年4月には在アメリカ合衆国日本国大使館参事官として赴任しました。アメリカでの勤務は、彼の外交官としてのキャリアにおいて重要な経験となりました。

帰国後は、本省審議室勤務、外務審議官、条約局参事官、アジア局参事官などの役職を歴任し、1957年9月には在香港日本国総領事館総領事に任命されました。その後、日米安保条約改定直後の1960年9月にはアメリカ局長に就任し、日米関係の重要な局面で活躍しました。

大使としての任務と引退

1963年7月にはイラン大使、1967年6月にはアラブ連合共和国兼リビア大使に任命され、中東地域における日本の外交活動を牽引しました。1971年1月に外務省を退官するまでの間、数々の重要な外交任務を遂行し、日本の国際的な地位向上に貢献しました。

退官後は、海外移住事業団理事（1971年1月～1974年7月）を経て、NEC顧問に就任しました。

死去

1984年5月14日、安藤吉光は生涯を終え、多磨霊園に眠っています。彼の外交官としての足跡は、日本の外交史に深く刻まれています。

参考文献

• - 外務省外交史料館日本外交史辞典編纂委員会『新版 日本外交史辞典』山川出版社、1992年。

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