安里アサト

安里アサトは、1985年生まれの女性ライトノベル作家です。中学生時代から小説を書き始め、角川ビーンズ文庫の新人賞に応募するなど、早くから創作活動に打ち込んでいました。

2014年には第21回電撃小説大賞で3次選考に残るという実績を残します。この経験が、後の代表作『86―エイティシックス―』の執筆に大きく影響を与えました。選考で「電撃文庫らしい作品を」というフィードバックを受け、安里アサトは自身の解釈に基づいた作品づくりに取り組みました。

そして2016年、念願叶い『86―エイティシックス―』で第23回電撃小説大賞を受賞。その独特の世界観と魅力的なキャラクターで大きな注目を集め、人気作家へと成長を遂げました。

安里アサトの作品世界の特徴として、“人間と、人間でありながら人として扱われないものの境界線”というテーマが繰り返し登場します。このテーマへの関心の背景には、ゲーム『ファイナルファンタジータクティクス』や『BLACK/MATRIX+』、『シドニアの騎士』といった作品からの多大な影響が認められます。

これらの作品から受けた刺激を自身の創作に反映させ、独自の視点と深い洞察を織り交ぜた物語を生み出しています。また、映画『ブラックホーク・ダウン』を愛好しており、『86―エイティシックス―』の執筆中には同作品のBGMを流すことも多いというエピソードも知られています。

興味深いのは、安里アサトの嗜好に関する情報です。ガーターベルトを“エロ可愛い”と評し、愛好している一方、男子のパイロットスーツには否定的で“宇宙や航空機ならともかく、陸戦にパイスーはいらない”という独自の持論を持っています。ただし、“女子のパイスーは正義”という考えも併せ持っているようです。こうした個性的な視点も、彼女の創作活動に独特の色合いを与えていると言えるでしょう。

現在も『86―エイティシックス―』（イラスト：しらび、メカニックデザイン：I-IV）を『電撃文庫』（KADOKAWA）より刊行中で、シリーズは14巻に及びます。今後も安里アサトの創作活動から目が離せません。彼女が今後どのような世界観を構築し、読者へ届けてくれるのか、大きな期待が寄せられています。安里アサトは、自身のX（旧Twitter）アカウント(@Asakura_Toru)でも情報発信を行っています。

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