安養寺 (江戸川区東瑞江)

安養寺について

安養寺（あんようじ）は、東京都江戸川区にある浄土宗の寺院です。旧本山は浄興寺であり、1567年（永禄10年）に栄三によって開山されました。この寺院は、地域の人々にとって心の拠り所として、長きにわたり親しまれています。

こんにゃく閻魔

安養寺には、特に有名な閻魔像が安置されており、この閻魔様は「こんにゃく閻魔」として広く知られています。この独特な名前は、閻魔様への供え物に由来します。具体的には、歯や眼に疾患を持つ人々からの信仰が篤く、これらの病気の治癒を願って、毎月16日には閻魔様の好物とされるコンニャクを供えて参拝する風習があります。この習慣は、地元の人々だけでなく、遠方からも多くの参拝者を集めています。

歴史

安養寺は、江戸時代以前から地域に根ざした寺院として、その歴史を刻んできました。開山以来、数多くの変遷を経て現在に至っていますが、その間、地域社会の精神的な支柱としての役割を担い続けてきました。参考文献によると、江戸川区の歴史を語る上で欠かせない場所であり、多くの歴史的資料にもその名が記されています。特に、『新編武蔵風土記稿』には、「下鎌田村 安養寺」として記載されており、当時の安養寺の様子を知る上で貴重な資料となっています。

アクセス

安養寺へのアクセスは、都営新宿線「瑞江駅」から徒歩約12分です。比較的駅から近い場所に位置しているため、参拝しやすい環境にあります。周囲は住宅地であり、静かで落ち着いた雰囲気の中で参拝することができます。

関連情報

安養寺に関連する情報として、以下のものが挙げられます。

閻魔: 安養寺の閻魔像は、「こんにゃく閻魔」として知られており、特に歯や眼の病に効くとされています。
コンニャク: 毎月16日に閻魔様に供えられるコンニャクは、参拝者自身も食し、病気平癒を祈ります。
源覚寺 (文京区): 東京都文京区にある源覚寺も、「こんにゃくえんま」として知られる寺院です。安養寺と同じく、閻魔様信仰が篤い寺院として知られています。


安養寺は、歴史と信仰が息づく場所であり、地域の人々にとって重要な存在です。こんにゃく閻魔というユニークな信仰を持つこの寺院は、訪れる人々に癒しと安らぎを与え続けています。

参考文献

内田定夫 著『江戸川区史跡散歩 (東京史跡ガイド23)』学生社、1992年
「民俗・文化・自然編 第二章 神社と寺院 第二節 寺院 三 各神社の由緒沿革 二六 安養寺」『江戸川区史』 第三巻、江戸川区、1976年3月、507頁。https://adeac.jp/edogawa-lib/viewer/mp100030-100005/edogawa306/?p=41。
「下鎌田村 安養寺」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ29葛飾郡ノ10、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763979/65。

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