宝徳山稲荷大社

宝徳山稲荷大社：歴史と神秘に包まれた新潟の神社

新潟県長岡市に位置する宝徳山稲荷大社は、その歴史と壮大な社殿、そして神秘的な夜祭神事で知られる神社です。本殿、奥宮、そして本宮と、複数の社殿が山間に点在する独特の構造が特徴です。

歴史と格式

宝徳山稲荷大社の起源は古く、縄文時代にまで遡ると伝えられています。伝説によれば、殷帝大王が物部美万玉女尊に命じて瓊名の里に社殿を建立したのが始まりとされています。その後、持統天皇の時代には越国56座の筆頭、越国総鎮守一宮の格式を賜ったとされ、その歴史と格式の高さが伺えます。平安時代以降も幾度かの遷座を経て、現在の地に鎮座するに至り、その後も増築を繰り返し、現在の朱塗りの大殿堂が完成しました。

壮大な社殿と神々

宝徳山稲荷大社の社殿と鳥居は、鋼管製特殊塗料仕上げの大規模な造りとなっています。その威容は訪れる人々の心を捉え、神聖な空気を醸し出しています。本殿は山麓に位置し、奥宮はその上の山中に鎮座しています。さらに奥宮側には本宮があり、夜祭神事後は春まで使われず、その少し下にある内宮が使用されます。

祭神は、天照白菊宝徳稲荷大神、日本古峰大神、八意兼大神の三柱です。それぞれの神々が持つ力と歴史が、この神社の霊験あらたかな雰囲気を形作っていると言えるでしょう。

神秘的な夜祭神事

毎年11月2日に行われる夜祭神事（神幸祭、ろうそく祭り）は、宝徳山稲荷大社の最大の見どころの一つです。神無月、神々が出雲大社へ向かう途中に、千五百万の神々がこの地に集まると伝えられています。

夜祭神事は、22時からの「宵之儀」と、0時からの「暁之儀」の二部構成で行われます。「宵之儀」では本宮の本殿で神様をお迎えし、「暁之儀」では奥宮でろうそくに願い事を書き込み、祈願します。夕方から順次灯されるろうそく（2本2000円）の灯りが、幻想的な雰囲気を創り出し、夜空に浮かび上がる山々と社殿は、神々しい光景を呈します。

アクセス

宝徳山稲荷大社へのアクセスは良好です。JR信越本線越後岩塚駅から徒歩約10分、関越自動車道長岡南越路スマートICからは車で約7分と、公共交通機関、マイカーどちらでも容易にアクセスできます。

まとめ

宝徳山稲荷大社は、悠久の歴史と神秘的な雰囲気を併せ持つ、魅力的な神社です。壮大な社殿、神々への信仰、そして幻想的な夜祭神事など、見どころ満載です。長岡を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。その歴史と神秘に触れ、静寂の中に漂う神聖な空気を体感できるでしょう。

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