宝石箱 (アイスクリーム)

宝石箱（ほうせきばこ）について

商品の概要

宝石箱は1978年から1983年まで、雪印乳業が製造・販売していたアイスクリームであり、その特徴的なデザインとフレーバーに多くの人々を惹きつけました。特に、白いバニラアイスクリームの中に散りばめられたカラフルでフルーツの香りを持つ氷粒は、まるで宝石のように見えることから「宝石箱」と名付けられました。

発売当初の価格は120円であり、これは当時のカップアイスにしては高級品として販売されていました。多くのアイスクリームが「ラクトアイス」として分類される中、宝石箱は「アイスクリーム」として位置付けられており、その品質の高さが際立っていました。その後、種類が増えたことにより、価格は100円に引き下げられました。

パッケージデザインとフレーバー

宝石箱のパッケージは、黒を基調とした紙製で、四角い形状をしていました。初めて市場に登場した際には、ストロベリー、メロン、オレンジの3種のフレーバーを提供していたが、後にチェリー、モカコーヒー、レモン、アップルカクテルの4種も加わり、合計7種に増えました。これらのフレーバーは華やかで、視覚的にも楽しい商品として多くの消費者から支持を得ました。

広告とキャンペーン

宝石箱の宣伝活動には、1978年にピンク・レディーを起用したテレビCMが含まれています。このCMは、『キャッチ・リップ』という楽曲の替え歌バージョンを使用し、60秒のバージョンも用意されていました。また、キャンペーンとして宝石の指環など豪華な抽選プレゼントも行われ、消費者の関心を引く工夫がなされました。さらに、小売店のアイスクリーム売り場には、宝石箱のパッケージを利用した販売促進商品が展開されることもありました。

限定復刻

宝石箱の復刻は、多くの消費者からの求めがありましたが、2001年に設立された「たのみこむ」では実現には至りませんでした。しかし、2006年にはロッテスノーが宝石箱をテーマにしたキャンペーンを実施し、消費者に商品を手に入れるチャンスを提供しました。対象商品は「雪印 北海道バニラバー」であり、一定の割合で「夢の宝石箱」が当たるという仕組みでした。このキャンペーンを通じて、宝石箱への懐かしさを持つ消費者たちが喜びを感じることができました。

業務用アイスの販売

ロッテアイスでは業務用として「夢の宝石箱メロン」と「夢の宝石箱ストロベリー」という製品も販売されており、こちらは2ℓサイズで学校やイベント用として需要がありました。しかし、これも2011年には生産終了となってしまい、現在は市場に存在していない状況です。

結び

宝石箱は、1970年代から80年代にかけて多くの人々に愛されたアイスクリームで、その独自のデザインと味わいで記憶に残る存在となっています。今振り返ってみると、その時代の空気感や人々の楽しみ方を思い起こさせてくれます。

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