実況パワフルプロ野球7

『実況パワフルプロ野球7』は、2000年 7月6日にコナミ（現:コナミデジタルエンタテインメント）から発売されたPlayStation 2用プロ野球ゲームソフトです。

概要

PS2におけるパワプロシリーズの第1作であり、PS2初の野球ゲームとして登場しました。本作以降、メインシリーズのナンバリングタイトルはパワプロ15までPS2で発売されています（一部作品はゲームキューブやWiiでも発売）。

今作からパワプロくんの目の瞳が小さくなるなど、キャラクターデザインやパッケージイラストが変更され、以降のデザインで統一されています。グラフィックはフルポリゴンで描かれ、より鮮明で滑らかな動きが可能になりましたが、画面全体としては粗い部分も残っています。

同年12月21日には、シーズン終了後のデータを反映した『実況パワフルプロ野球7決定版』が発売されました。ただし、決定版には西武ライオンズの松坂大輔は登場しません（不祥事が理由）。

ゲームモード

対戦モード
ペナントモード
ドラマティックペナントモードはなく、従来のペナントモードに近い内容です。
サクセスモード
アレンジモード
阪神タイガースでアレンジした際にカツノリがいると、采配設定で「カツノリ重視」という特殊な采配が選択できます。
シナリオモード
全チームクリアで地方球場が使用可能になります。今作から完全クリアの要素が追加され、全チームで完全クリア（実際の試合を再現するという条件が多い）をするとOB選手及び二軍選手が全て使用可能になります。
ホームラン競争
1選手モードで10本打つとそのチームの二軍選手（サクセスモードに登場）が1人使用可能となり、3選手モードで9本打つとOB選手が1人使用可能になります。
公式戦記録
1999年（決定版では2000年）の公式戦のスコアや、各選手の条件別成績などが閲覧できます。

サクセスモード

物語の舞台は、メインシリーズではパワプロ4以来のプロ生活編です。二軍選手からスタートし、3年以内に一軍レギュラーの座を掴む事が目標となります（ただし、レギュラーにならなくとも3年目終了時に一軍にいればクリアとなります）。肩・ひじ爆弾の爆発、シーズン途中の戦力外通告（画面左の評価が3.0になると発生）、契約更改の場でのクビ宣告でゲームオーバーとなります。

各球団ごとに異なる固有キャラクターやイベントが用意されています。2000年から二軍のチーム名を変更した球団では、二軍のユニフォームが用意され、二軍の名前が変わったことを紹介するイベントが冒頭で発生します。ストーリーは大人向けの展開が多く、往年の輝きを取り戻したいベテラン選手、名選手の陰に隠れた選手、猪狩兄弟の確執などが描かれています。神童、あおい、カレンは本作で初めて登場しました。

各チームの固定選手は『実況パワフルプロ野球10』に対戦相手として登場します（作中で移籍が発生する巨人、中日、オリックス、ロッテ、固有選手が存在しない広島を除く）。

球団ごとに練習で獲得できる経験点が異なり、読売ジャイアンツでは筋力ポイントに特化、広島東洋カープでは敏捷ポイントに特化しているなど特徴があります。練習メニューとアイテムを組み合わせることで特訓を作ることができ、通常より効果の高い練習や、特殊能力が取得できる練習も存在します。本作は特殊能力を身につけるための条件が厳しいため、自由自在に選手を作ることは難しいです。

試合操作は、3年目にレギュラー昇格した場合（オールスター除く）は7回から全選手を操作できます。それ以外の場合は、野手は自分の打席、投手はリードされていない状況でランナーが出た場面のみ操作可能です。

登場人物

共通

主人公（パワプロくん）
矢部明雄
シリーズお馴染みの主人公の相棒。本作ではガンダーロボ以外に魔法少女マジカルタップに手を出していた。
武蔵雷蔵
内野手。一流のプレーと野球に対するストイックな姿勢で多くの選手から尊敬を集める。オールスターに選出される程の一流選手で、大ベテランだが実力は衰えていない。所属チームはランダムだが2年目のオフにFAで他チームに移籍する。早川あおいの実の父だが野球のために家庭を捨てており、あおいには憎まれている。
一軍監督
「男は背中で語る」がモットーで常に後姿で登場する。
二軍監督
評価が低いうちは主人公に嫌味たらしく接するが、ある程度認められると良き理解者となる。ゴルフはなかなかの腕前。
コーチ
打撃コーチ: スキンヘッドと髭が特徴。「かっかっか」と笑う。
守備・走塁コーチ: 白髪頭と眼鏡が特徴。冷静、厳格でスパルタを行う。
速球派投手コーチ: 日焼けした体の巨漢。「ダァーッ！！」と叫ぶ。
変化球派投手コーチ: 禿げた頭が特徴。皮肉屋。
育成コーチ: ゴッドハンドの持ち主。交通渋滞で遅れて登場。
二軍監督、各コーチは球団共通で本拠地に因んだ名前になっている。ただし日本ハムの一部のコーチはハム・ソーセージを生産する会社の名前となっている。
村沢栄治
不慮の事故でこの世を去った野球選手の幽霊。主人公に憑依し、交通事故から守ってくれる。
鬼瓦棒之介
伝説のバット職人。
そこのお前
一軍・二軍入れ替えテストに登場する選手。

福岡ダイエーホークス

アレックス・ボンバー（登録名：ボム）
メジャー経験もあるダイエーの助っ人外国人選手で、ポジションは外野手。頑固な性格で、野球に対しては自分なりのこだわりがある。

西武ライオンズ

一文字大悟
高校生No.1捕手として西武に入団した若手捕手。普段は呑気な性格だが、集中力は凄い。

オリックス・ブルーウェーブ

神童裕二郎
オリックスのエース。人格にも優れており、チームメイトから尊敬を集めている。
猪狩進
捕手。兄・守と共に黄金バッテリーを組んでいたが、コンプレックスから兄が所属する巨人ではなく、オリックスを逆指名する。

日本ハムファイターズ

チェリー藤田（登録名：チェリー）
「チェリー理論」という独自の理論を持つ日本ハムの内野手。野球選手のカードを集めるのが趣味。

千葉ロッテマリーンズ

早川あおい
プロ野球史上初の女性投手。ボク少女。

大阪近鉄バファローズ

内野五郎
現役最年長内野手。守備職人として鳴らしていたが、近年は控えに回っている。
今宮
近鉄の育成コーチ。面倒見がいい性格で選手からは慕われている。

中日ドラゴンズ

阿畑やすし
関西出身の投手。オリジナル変化球「アバタボール」シリーズの開発に勤しむ。

読売ジャイアンツ

猪狩守
主人公と同期のドラフト1位指名選手。主人公のライバル的存在。

横浜ベイスターズ

伊達団吉
切れ味抜群のフォークが決め球の横浜の抑え投手。豪快な性格。

ヤクルトスワローズ

日下部卓也
頭脳明晰で強肩巧守のヤクルトの捕手。不動の正捕手である古田敦也がいる為、なかなか出場機会に恵まれていない。

広島東洋カープ

嵐暴力
広島の育成コーチ。常軌を逸した指導法は選手達からは恐怖の対象。

阪神タイガース

矢沢和美
信頼できる守備と甘いマスクで、ファンを魅了する阪神の外野手。プレイボーイ。
鳴尾たけし
一軍監督の息子で、大学時代にそこそこ活躍して阪神に入団した。ポジションは捕手。

彼女候補

法仙ひかり
スチュワーデス。主人公の幼馴染。男勝りな性格。
桐生かえで
女子アナウンサー。気立てのよい姉御肌。
美幸
二軍監督の娘。おしとやかな性格の女子高生。メガネっ娘。
姫野カレン
彼女が出てくるのは完全にランダムとなる。

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