実用フランス語技能検定試験

実用フランス語技能検定試験について

実用フランス語技能検定試験（仏: Diplôme d’Aptitude Pratique au Français）は、公益財団法人フランス語教育振興協会が運営する日本国内におけるフランス語の語学検定です。この試験は、フランス語の能力を測るためのものであり、日本国内ではこれが唯一の公的なフランス語能力証明試験として位置付けられています。試験は2006年度までは文部科学省の認定を受けていましたが、その後も日本での正式なフランス語能力を証明する手段として広く認知されています。略称として「フランス語検定」や「仏検（ふつけん）」、または「DAPF」などが使われることがあります。

受験級について

この試験には、受験者の技能に応じた7つの受験級があります。具体的な級は以下の通りです：

• - 1級：600時間以上の学習が必要
• - 準1級：500時間以上の学習、4年制大学のフランス語専門課程卒業程度
• - 2級：400時間以上の学習、4年制大学のフランス語専門課程4年生程度
• - 準2級：300時間以上の学習、大学3年修了程度
• - 3級：200時間以上の学習、大学2年修了程度
• - 4級：100時間以上の学習、大学1年修了程度
• - 5級：50時間以上の学習、大学1年前期修了程度

試験方式

試験の方式についてですが、3～5級では一次試験のみが実施され、1級から準2級までは一次試験と二次試験が行われます。一次試験に合格した場合のみ二次試験を受ける権利が与えられ、一次試験の合格基準は60%から70%に設定されています。ただし、1級から準2級の試験では、毎回の合格者数を調整するため合格点が変動することがあります。3級以下では合格点が60点に固定されています。二次試験の結果が最終合否を決定する仕組みに変更されたのは2006年度からで、それ以前は一次試験と二次試験の合計によって決まっていました。

試験内容

試験の内容自体も級によって異なります。一次試験は筆記で、リスニング（聞き取り）が含まれ、準2級以上では書き取りも求められます。また、準1級と1級では和文を仏訳する問題も出題されます。二次試験は、1級と準1級では与えられたテーマについてのスピーチと質疑応答、2級では日常会話、準2級では事前に用意された問題に回答する形式となっています。

試験の日程

実施は年に2回、春季と秋季に行われます。準1級は春季にのみ、1級は秋季に実施されていましたが、2007年度からは1級も春季に実施されるようになりました。具体的な日程として、春季の一次試験は6月中旬、二次試験は7月中旬、秋季の一次試験は11月中旬、二次試験は1月下旬に予定されています。

試験会場

会場については、一次試験は39カ所、二次試験は18カ所で行われており、特に準2級が新たに設けられた2006年度には二次試験会場が大幅に増加しました。また、フランス・パリでの受験も可能ですが、こちらは日本との時差の関係から、朝8時半開始と厳守されています。

このように、実用フランス語技能検定試験は、公的に認められたフランス語の能力を証明するための重要な試験であり、多くの受験者にとって価値のある資格となっています。

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