実験室KR-13

実験室KR-13

『実験室KR-13』（原題：The Killing Room）は、2009年にアメリカで公開されたサスペンス映画です。2009年のサンダンス映画祭に出品されました。

ストーリー

ケリー、トニー、クロフォード、ポールの4人は、医療目的の治験アルバイトに参加します。彼らは、白一色の奇妙な部屋に案内され、そこでフィリップスと名乗る科学者から、実験の内容について説明を受けます。それは「人間の精神力と忍耐力を調査する簡単なテスト」であり、高額な報酬が支払われるというものでした。実験は4段階に分かれており、フィリップスが入室した時点から既にフェイズ1が開始されているとのことでした。

しかし、説明が終わると同時に、フィリップスは拳銃を取り出し、ケリーを射殺します。残された3人は、テーブルと椅子しかない部屋に閉じ込められ、壁の小窓から銃弾が1発だけ装填された拳銃と、ある条件の中から特定の数字を当てるクイズが書かれたカードが投げ込まれます。最も正解から遠い数字を言った者が「脱落」し、制限時間内に答えられなければ全員が処分されるという、恐ろしい内容でした。

気性が激しいが洞察力に優れるトニー、冷静沈着だが気難しいクロフォード、臆病で神経質なポール。性格が全く異なる3人は、協力し合うことができず、互いに反発し合います。それでも、制限時間ギリギリでクロフォードが提案した「3人とも生き残る方法」を実行しようとしますが、ポールが故意にミスを犯したために失敗し、トニーが殺されてしまいます。残されたのは、クロフォードとポールの2人だけとなりました。

彼らが恐怖と葛藤に苦しめられている部屋「KR-13」は、「マザー」というコードネームで呼ばれ、フィリップスの監視下にありました。監視カメラを通してその様子を観察する心理学者エミリー・ライリーは、フィリップスから、この実験がかつてCIAが行っていた「MKウルトラ計画」を受け継いだプログラムであることを知らされます。かつて「冷血」とさえ呼ばれていたライリーは、その事実に動揺し、罪深い行為だと嘆きます。

実験開始から数時間が経過し、「KR-13」での実験は最終段階へと進んでいきます。クロフォードは捨て身の脱出を試みますが失敗し、ポールは精神的に追い詰められ、絶望の言葉を呟き続けます。そこへ、最後のクイズが書かれたカードが投げ込まれ、部屋の時計がカウントダウンを開始します。その様子を見たライリーは、この実験が求めている真の目的が、「細胞死」という学術理論に基づいた「適合者」の選抜であることを悟ります。

最後のクイズに答える時間となり、クロフォードはトニーを死なせた復讐としてポールを騙そうとします。しかし、ポールは既に自身の死を予感し、精神が極限状態に陥っていました。そしてポールは拳銃を手に取り、予期せぬ行動に出るのです。

キャスト

ポール・ブロディ - ニック・キャノン（坂詰貴之）
クロフォード・ヘインズ - ティモシー・ハットン（仲野裕）
トニー・マッツォーラ - シェー・ウィガム（矢崎文也）
ケリー・イザラノ - クレア・デュヴァル（渡辺育子）
エミリー・ライリー - クロエ・セヴィニー（水野千夏）
ドクター・フィリップス - ピーター・ストーメア（伊藤昌一）

スタッフ

監督：ジョナサン・リーベスマン
ライン・プロデューサー：アリッサ・M・カントロフ
プロダクションデザイン：シャリーズ・カーデナス
衣装デザイン：キャロライン・B・マークス
ヘアメイク：ルイーザ・ゴア・ハム、トニー・ウィード
キャスティング：ラレイ・メイフィールド

外部リンク

公式ウェブサイト （日本語）
実験室KR-13 - allcinema
実験室KR-13 - KINENOTE
The Killing Room - オールムービー（英語）
* The Killing Room - IMDb（英語）

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