室町澄子

室町 澄子について

室町澄子（むろまち すみこ）は1946年8月13日に生まれた、日本の元NHKチーフアナウンサーです。茨城県つくば市出身で、東京都立一橋高等学校を卒業後、東京女子大学に入学しました。大学在学中には放送研究会に参加し、アナウンサーとしての道を志しましたが、最初はディレクターを目指していました。しかし、運命的にアナウンサーとしてのキャリアを切り開くこととなります。

1969年にNHKに入局すると、彼女は東京アナウンス室及びラジオセンターに従事し、多くの番組で司会やアシスタントを務めました。特に、1972年から1974年まで放送されたインタビュー番組『女性手帳』では杉澤陽太郎と共に進行を担当し、その後の活躍に繋がる貴重な経験を得ました。

『スタジオ102』などの数々の朝のニュースショー番組でも彼女の存在は重要であり、1995年から2006年3月までは『ラジオ深夜便』のアンカーとして活躍。彼女は制作ディレクターも兼任し、リスナーとの距離感を大切にした番組作りを行いました。番組内で展開した「東京ぶらり旅」や「ミッドナイトクッキング」といったコーナーは大変人気を博しました。

特に「東京ぶらり旅」は、彼女が子供時代から過ごした東京の隠れた名所を探訪するもので、画家兼絵本作家のおのちよと共演し、リスナーとのつながりを深める場となりました。このコーナーは室町の引退時にも特別なイベントとして開催されるほどの人気を誇りました。

一方、「ミッドナイトクッキング」では料理研究家浜田ひろみのスタジオを訪れ、実際に料理を学びながらリスナーに様々なレシピを紹介しました。このコーナーも高い評価を得ていたため、レシピ本も販売され、引退後もその名は多くの人々に知られています。

彼女は2006年8月31日に60歳の定年を迎え、NHKを正式に退職した後は、ラジオセンターの嘱託として活動を続けました。2006年には長野県軽井沢町で和風料理レストラン「お料理とギャラリー 室町」を開業し、2012年3月まで経営しました。また、2019年3月まで墨田区吾妻橋で「古伊万里と江戸手ぬぐい 室町」を経営したことでも知られています。

さらに、室町は市松人形についての深い造詣を持っており、この文化と技術にも強い関心を寄せています。

彼女の著書も数多くあり、女性のためのコミュニケーション術やマナー、職場で役立つ秘訣についての著作が評価されています。代表作には、『女性のためのさわやか会話術入門―話上手になるために』や、『仕事上手になるOL秘訣集』など、多岐にわたるテーマが取り上げられています。

室町澄子は、アナウンサーとしてのキャリアを通じて多くの人々に影響を与え、今もなおその風貌と活動が記憶されています。

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