宮川久一郎 (2代)

宮川久一郎の生涯と業績

宮川久一郎（みやがわ きゅういちろう）は、1871年に青森県で生を受けた政治家であり、実業家、そして銀行家としても知られています。彼は大正から昭和時代にかけて活動し、貴族院の多額納税者議員としても名を馳せました。彼の旧姓は西谷であり、前名は徳助でした。

幼少期と家族背景

久一郎は、西谷嘉兵衛の四男として生まれました。実家は青森県津軽郡尾上村に位置しており、そこで彼の幼少期が過ごされました。1890年に弘前市松森町にて先代の婿養子となり、その後は養父の死去に伴って家督を継ぎ、２代目久一郎の名を襲名しました。家業は呉服商と酒造業を営んでおり、彼もその伝統を引き継ぎました。

業績と政治活動

久一郎は、養家の呉服部を担い、1915年には土手町角に新しい店舗を設立しました。この店舗移転は彼自身の経営において重要なステップとなりました。その後も様々な役職を歴任し、弘前商業銀行や弘前宮川銀行の頭取、さらには弘前農具や第五十九銀行の取締役も務めました。また、弘前商業会議所や弘前市会議員として地域社会にも貢献しました。

特に1921年には、青森県内の多額納税者として貴族院議員に選出され、同年の12月から翌年の10月まで議員としての任期を果たしました。彼の政治活動は、地域の発展に寄与し、影響を与えるさまざまな取り組みにつながりました。

百貨店の設立

1923年、久一郎は青森県において初の百貨店となる「カクハ」を開店しました。この百貨店は当初、角は本店と義弟経営の支店を合併し、青森市内一番町坂下に新築された高層店舗にて展開されました。経営は義弟の宮川忠助に任せる形となり、久一郎はその後、1933年に家族で東京に移住しました。

この百貨店は、当時の地域の発展と消費文化の変化を象徴するような存在となり、地域住民に新たな商業の形を提供することができました。

家族と親族

久一郎の家族構成もまた、彼の人生に影響を与えた重要な要素です。彼の妻は宮川たか、そして義弟には宮川忠助がいました。忠助は初代宮川久一郎の二女、やゑの夫として婿養子となり、久一郎と共にビジネスの場で協力しました。彼の長男の岳父については、貴族院の多額納税者議員である平山浪三郎でした。

結語

1949年、宮川久一郎はその生涯を閉じましたが、彼の業績は今なお地域社会において語り継がれています。その積極的な活動は、青森県の経済や政治文化の発展に深く寄与したことは間違いなく、彼の名前は日本の歴史の一部として記憶されています。

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