宮廷料理人ヴァテール

宮廷料理人ヴァテール (Vatel)

2000年に公開されたフランス、ベルギー、イギリス合作の映画『宮廷料理人ヴァテール』は、17世紀フランスの宮廷で活躍した実在の料理人、フランソワ・ヴァテールを主人公にした歴史ドラマです。

あらすじ

物語の舞台は、フランス王ルイ14世の時代。コンデ公が、王をもてなすための盛大な宴を企画します。その宴の総責任者に任命されたのが、並外れた才能を持つ料理人ヴァテールでした。ヴァテールは、その類まれなる才能を発揮し、料理だけでなく、宴の全てを完璧にプロデュースしようとしますが、宮廷内の複雑な人間関係や陰謀に巻き込まれていきます。

ヴァテールは、その才能と人柄から多くの人々を魅了しますが、同時に妬みや嫉妬の対象にもなります。特に、貴族であるローザン侯爵は、ヴァテールの才能を脅威に感じ、様々な陰謀を仕掛けます。また、ヴァテール自身も、アンヌ・ド・モントージェという美しい女性に恋心を抱きますが、彼女はローザン侯爵の姪であり、二人の関係は複雑に絡み合っていきます。

豪華な宴の準備が進む一方で、宮廷内では様々な思惑が渦巻きます。ヴァテールは、その中で自身の信念を貫き、最高の宴を完成させようとしますが、運命は彼を翻弄していくのです。

キャスト

フランソワ・ヴァテール：ジェラール・ドパルデュー（金子由之）
アンヌ・ド・モントージェ：ユマ・サーマン（深水由美）
ローザン侯爵：ティム・ロス（家中宏）
コンデ公ルイ2世：ジュリアン・グローヴァー（益富信孝）
ルイ14世：ジュリアン・サンズ（若本規夫）
グルヴィル男爵：ティモシー・スポール（大川透）
フィリップ王弟殿下：マーレイ・ラクラン・ヤング（中多和宏）
コルベール： ハイウェル・ベネット（廣田行生）
コンデ大公主治医ブルドゥロ：リチャード・グリフィス（島香裕）
コンデ公夫人：アリエル・ドンバール（加藤沙織）
ロングヴィル公夫人：フィリピーヌ・ルロワ＝ボリュー
王妃：ナタリー・セルダ
ラ・ヴァリエール夫人：エミリー・オハナ
コラン：ニック・ロビンソン（出口佳代）
ローザンの秘書：ニコラス・ホートリー（土田大）
ドゥモリ：セバスチャン・デヴィス（河野智之）
モンテスパン夫人：マリーヌ・デテルム（堀江真理子）
エフィア侯爵(王弟の恋人)：ジェローム・プラダン（花輪英司）
ロシュフォール：（三宅健太）
アルカレ：フェオドール・アトキーヌ（岩田安生）
下男#1：（長嶝高士）
取巻き#3：（伊藤栄次）
その他：牧薫子／桜澤凛／清水敏孝

作品の魅力

『宮廷料理人ヴァテール』は、17世紀フランスの宮廷を舞台に、豪華絢爛な美術や衣装、そして魅力的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマが見どころです。特に、アカデミー賞美術賞にノミネート、セザール賞美術賞を受賞したことからもわかるように、その映像美は圧巻です。

また、ジェラール・ドパルデュー演じるヴァテールの、料理に対する情熱と、人間としての葛藤は、観る人の心を強く揺さぶります。ユマ・サーマン演じるアンヌとの恋愛模様も、物語に深みを与えています。

この映画は、単なる歴史ドラマではなく、人間の欲望や野心、そして愛を描いた、普遍的なテーマを持った作品として、多くの人々に愛されています。

受賞歴

第73回アカデミー賞：美術賞ノミネート
第26回セザール賞：美術賞受賞

外部リンク

宮廷料理人ヴァテール - allcinema
宮廷料理人ヴァテール - KINENOTE
Vatel - IMDb（英語）

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