宮廷神官物語

宮廷神官物語

『宮廷神官物語』は、榎田ユウリ氏による日本の小説シリーズです。角川ビーンズ文庫から2007年から2011年にかけて刊行され、その後角川文庫から新装版が2018年から2020年にかけて発売されました。2021年には後日譚も刊行され、シリーズ累計発行部数は80万部を突破しています。

あらすじ

舞台は伝説が残る麗虎国。額に石がはめ込まれていることから周囲に疎まれて育った少年・天青は、大神官から「奇跡の少年」を探すよう命じられた神官・瑛鶏冠に見出されます。天青こそが伝説の少年だと判明し、物語は大きく動き出します。

主要登場人物

天青（てんせい）
本作の主人公。額に石がはめ込まれた少年。やんちゃだが、素直で優しい性格。慧眼児としての力を持っており、白虎の子供・ハクと行動を共にします。

瑛 鶏冠（えい けいかん）
麗虎国の宮廷神官。美貌の持ち主で、優秀な人物。天青を慧眼児として見出し、彼を導きます。過去の出来事に苦悩しており、常に冷静であろうと努めています。

景 曹鉄（けい そうてつ）
天青を弟のように見守る青年。武術に長けており、天青を守ることを決意しています。過去に辛い経験をしており、宮廷の情報にも精通しています。

藍晶王子（らんしょうおうじ）
麗虎国の王子で、次期王位継承者。聡明で革新的な考え方を持っています。国を良くするために尽力しており、鶏冠や曹鉄を重用しています。

ハク
天青に助けられた白虎の子供。人語を理解するような行動を見せ、天青と強い絆で結ばれています。

その他登場人物

橄欖王（かんらんおう）
麗虎国の王。神がかり的な存在を信仰しています。
瑛徳正妃（えいとくせいひ）
橄欖王の正妻であり、藍晶王子の母親。
櫻嵐（おうらん）
男装した麗虎国の姫。藍晶王子の異母姉。
蝶衣麗人（ちょういれいじん）
橄欖王の側室。息子の摩於王子を次期王にしたいと願っています。
摩於王子（まおおうじ）
橄欖王の王子。兄の藍晶王子を尊敬しています。
胆礬大神官（たんばんだいしんかん）
大神官。
考 苑遊（こう えんゆう）
天青の学舎の師範神官の一人。
桑 笙玲（そう しょうれい）
神官書生で天青の同級生。最初は天青をいじめていましたが、後に友人となります。
柘榴婆（ざくろばあ）
天青の育ての親。

シリーズ一覧

選ばれし瞳の少年
少年は学舎を翔ける
渇きの王都は雨を待つ
ふたりの慧眼児
慧眼は主を試す
王子の証と世継の剣
双璧の王子
鳳凰をまといし者
書に吹くは白緑の風
運命は兄弟を弄ぶ
* 慧眼は明日に輝く

メディア展開

本作は漫画化、ドラマCD化もされています。

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