宮田一郎

宮田一郎（みやた いちろう）

宮田一郎は、森川ジョージが手掛ける人気漫画およびアニメ『はじめの一歩』に登場するフィクションのキャラクターです。彼は主人公・幕之内一歩の最大の目標かつライバルとして描かれ、その存在感は物語の中で非常に重要です。声優を務めるのは関智一で、幼少期の声は田野恵が担当しています。また、ドラマCD版では檜山修之、少年時代にはくまいもとこが演じています。

人物紹介

宮田は川原ボクシングジムに所属するプロボクサーで、東洋太平洋フェザー級のチャンピオンでもあります（2023年10月現在、彼はWBC同級5位）。彼の戦績は28戦26勝（22KO）、1敗、1分という素晴らしいものです。身長は172cmから175cmに成長し、自身の一人称は「オレ」ですが、幼少期には「ボク」を使っていました。特にシュガー・レイ・レナードを好きなボクサーとして挙げています。

特筆すべきは、彼がプロ入りする前から注目を浴びていた存在であったことです。16歳の時点で、すでに実力者として名高く、鴨川ボクシングジムでは「鷹村との二枚看板になる」と評されていました。宮田は鴨川ジムに所属していたものの、幕之内一歩とのスパーリング中にKO負けを喫し、ライバルとして意識し始めます。この際、再戦を誓い川原ジムに移籍することになります。デビュー戦では1回戦1分33秒でKO勝ちを収め、その後も順調に戦績を積んでいきます。しかし、準決勝では間柴了との因縁の戦いで意外な形で敗退を喫してしまいます。

高校卒業後、宮田は武者修行のためアジアを巡り、1年間で11戦をこなすという過酷なスケジュールを通じて、成長を遂げます。彼は地元の選手として苦しい判定に悩まされつつも、最終的には東洋太平洋タイトルマッチで王者アーニー・グレゴリーを破り、チャンピオンの座に就きます。しかし5度の防衛戦において両拳を粉砕骨折し、長期の離脱を余儀なくされますが、復帰後に統一戦で再び勝利を収めることになります。

ファイトスタイル

基本的にアウトボクサーとして知られる宮田ですが、インファイトにも持ち込むラッシュ力を備えています。構えはヒットマンスタイルで、瞬時のスピードや絶妙なタイミングでカウンターを繰り出すことが得意です。試合では「風神」一歩に対し、「雷神」としてその存在感を示しています。また、カウンターに対しては強いプライドを持ち、特にOPBFタイトル戦では悔しさを露わにする一幕もありました。

ただし、パンチの質が軽いことや減量に苦しむスタミナ不足があるため、中盤以降の試合展開が課題でもあります。

性格・人間関係

宮田の性格は物静かで控えめな印象を持ち、試合中も冷静に展開を見定めます。しかし、意外にも気が強く、負けず嫌いの一面も持っています。釣りに出かけてもイライラするような場面があり、人間関係では千堂武士との犬猿の仲も有名です。しかし、彼の周囲との関係は意外にも情に厚い部分があり、特に鷹村守には特別な敬意を示します。

プロ選手として成功を収めながらも、その生い立ちは決して楽なものではありません。父親はかつてのプロボクサーであり、宮田自身も父を超えようとする強い思いを抱いています。彼の成長過程において、父の影響は大きく、彼がボクサーを目指す理由のひとつともなっています。さらに、彼は海外の選手との会話にも抵抗なく、英語を学んだ努力家でもあります。

まとめ

特異なキャラクター設定と複雑な人間関係を持つ宮田一郎は、プロボクサーとしての成功だけでなく、成長と挫折の物語を抱える魅力的な存在です。アニメ『はじめの一歩』を通じて多くのファンから支持され続けているのも頷けることでしょう。

もう一度検索