宮田繁男

宮田 繁男: 日本の音楽シーンを彩ったドラマー

宮田繁男（みやた しげお、1958年5月3日 - 2014年3月30日）は、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしたドラマーおよび音楽プロデューサーです。彼はその独自のスタイルとリズム感で多くの楽曲に貢献し、多くのアーティストとコラボレーションを行いました。

初期の音楽キャリア

宮田は高校1年生の時に、アマチュア・バンド「ミスター・アフガニスタン」を結成しました。当初ベースを担当していましたが、後にドラムを試すことになり、そこで自身の才能を見つけました。「あ、俺はドラムだったんだ」という言葉通り、彼はすぐにその魅力に引き込まれ、その後はドラムをメインに活動を続けることになりました。特に彼の演奏スタイルは、左手のスティックをトラディショナル・グリップで持つ点に特徴があります。

宮田の音楽スタイルは、デビュー当初はアメリカのアーティストをコピーしていましたが、ドラムを始めて以降は日本のバンド「シュガー・ベイブ」の楽曲をよく演奏し、独特のハネたグルーヴを得意としました。

大学生活とサザンオールスターズとの関わり

青山学院大学に進学した宮田は、音楽サークル「Better Days」に参加。大学1年生の時にそのサークルを中心に結成された「サザンオールスターズ」がデビューし、1981年には原由子のソロ debut において、そのバックバンドとして活動することとなりました。大学生でありながらも、宮田は原のアルバム『はらゆうこが語るひととき』に参加し、録音デビューを果たします。この経験は後に彼の音楽キャリアに大きな影響を与えました。

宮田はサザンの全国ツアーにも参加し、原のソロコーナーでツアーメンバーとして同行しました。1981年には桑田佳祐が「嘉門雄三とVictor Wheels」という名義で行ったライブにも参加し、その後もH2OやLady oh!など、アミューズに所属するアーティストのバックを務めるようになりました。

職業音楽家としての活躍

大学卒業後、一度は一般企業に就職しましたが、すぐに音楽活動に専念するために退職。とんねるずのコンサートのバッキングを担当し、その後、当時の仲間たちと組んだバンド「ピチカート・ファイヴ」のサポートを行いました。また、1990年代にはオリジナル・ラヴに参加し、深い音楽性を持つバンドでの活動も行いました。

その後、1994年秋にオリジナル・ラヴを離れ、新たに成立した「ファースト・インプレッション」では二枚のアルバムを発表し、グループは1996年に活動を終了します。この間も、宮田は数多くのセッションに参加し、音楽アレンジやプロデュースに関わるなど、多岐にわたる活動を行いました。

最後の時期と遺産

宮田は2008年から、バンド「soft soul of illadelphia」としても活動を続けましたが、その後病気療養に入ります。2014年3月30日の午前5時27分、彼は55歳でこの世を去りました。彼の死を悼む声は多く、同じ音楽業界の仲間である渡辺格や今井マサキがそれぞれブログでその思いを記しています。

宮田繁男は、彼が生涯を通じて作り上げた音楽の数々と後に続くアーティストたちに大きな影響を与え続けています。彼の音楽に対する情熱と才能は、今後も多くの人々に愛されていくことでしょう。

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