家政夫パタリロ!シリーズ

家政夫パタリロ! シリーズ

『家政夫パタリロ!』シリーズは、魔夜峰央の漫画『パタリロ!』のスピンオフ作品として誕生しました。本シリーズは、『パタリロ!』のキャラクターを借用しつつ、独立したオリジナルストーリーを展開しています。

概要

物語の主人公は、越後屋波多利郎。バブル経済崩壊後、父親が残した莫大な借金を返済するため、家政夫として働く少年です。派遣先で巻き起こる騒動や、個性的なキャラクターたちとの交流をコミカルに描いています。

本編の『パタリロ!』と比較すると、主人公であるパタリロ（波多利郎）の性格設定に違いが見られます。本編での金銭への執着心よりも、仕事に対する誠実さが強調されている点が特徴です。また、パタリロ以外の主要キャラクターはスピンオフ独自の存在であり、本編とは異なる印象を与えます。

シリーズ作品一覧

1. 家政夫パタリロ!
シリーズの幕開けを飾る第一弾。少年家政夫・越後屋波多利郎が、アラファト家政婦派出協会の一員として様々な家庭に派遣されます。そこで出会う人々との交流や、事件に巻き込まれる様子を描いた人情味あふれるエピソードが中心です。

2. 奥様はパタリロ!
シリーズ第二弾では、波多利郎が家政夫の枠を超え、「代理奥様」として活躍します。細君のいない家庭に派遣され、妻としての一時を演じるという異色の展開。女装ではなく、真剣に役をこなす波多利郎の姿や、色恋沙汰に巻き込まれるエピソードも。

3. ビストロ温泉パタリロ!
シリーズ第三弾は、おクマと波多利郎が温泉付きビストロを経営する物語。しかし、そのビストロには怪奇現象が頻発し、二人は様々な怪奇現象に立ち向かうことになります。ドタバタギャグ要素が強く、シリーズの中でも異彩を放つ作品です。

4. 出もどり家政夫パタリロ!
ビストロ経営に失敗した波多利郎が、再び家政夫として働く姿を描いた第四弾。シリーズ第一弾『家政夫パタリロ!』に近い作風で、人情味あふれるエピソードが展開されます。物語終盤では、強大なライバル組織が登場し、最終作への伏線が張られます。

5. 仁義なき家政夫パタリロ!
シリーズ堂々の完結編。波多利郎の家政夫としての活躍と並行して、ライバル会社「CHM」との激しい戦いが繰り広げられます。おクマの戦闘能力や波多利郎の変装術を駆使した、スパイ映画のような諜報戦も見どころです。黒幕の正体も明らかになり、物語はクライマックスを迎えます。

主な登場人物

越後屋波多利郎（えちごや ぱたりろう）
本シリーズの主人公。モデルは『パタリロ!』のパタリロ。アラファト家政婦派出協会に所属する10歳の少年家政夫。莫大な借金を抱える実家の為、年齢を偽って働いています。本編とは異なり、仕事熱心で真面目な性格ですが、目的のためには手段を選ばない一面も。おクマの暴走を止めるツッコミ役も担当します。
おクマ
アラファト家政婦派出協会に所属する波多利郎の同僚。女装した男性のような外見ですが、精神は乙女。スリバキヤ出身で、本名はクマナーニャ。元外人部隊という経歴を持ち、格闘技やサバイバル術に長けています。守銭奴な一面もありますが、情に厚く、波多利郎の良き相棒です。
山坂転太（やまさか ころんだ）
シリーズ第三弾『ビストロ温泉パタリロ!』に登場。アラファト家政婦派出協会怪奇班第一調査室主席調査官。家政婦の派遣先で発生する怪奇事件の調査・分析を行う専門家。初期は問題解決に直接関与しませんでしたが、徐々に相談役として活躍するようになります。
番頭さん
シリーズ第四弾『出もどり家政夫パタリロ!』から登場。アラファト家政婦派出協会の番頭で、恰幅の良い老紳士。本名は鍋島。和服を着て大福帳を持つ古風な人物。倹約家で、協会の家政婦たちに節約を徹底させています。猫好きという意外な一面も。
荒川歩安太郎（あらかわ ふあんたろう）
* シリーズ第五弾『仁義なき家政夫パタリロ!』に登場。アラファト家政婦派遣協会の会長。温厚な老人で、波多利郎の祖父に命を救われた恩義から、波多利郎に職を与えました。世界情勢に疎い波多利郎に代わり、敵対する家政婦派遣会社「CHM」の秘密を探り、作戦を立案します。

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