富塚八幡宮

富塚八幡宮は、横浜市戸塚区に位置する神社で、地域の人々からは「お八幡さま」として親しまれています。この神社は、古くは郷社として、地域社会において重要な役割を果たしてきました。神社の公式サイトでは「富塚」の正字を使用していますが、神奈川県神社庁のウェブサイトなどでは異体字である「冨塚」が用いられることもあります。

祭神

富塚八幡宮には、以下の二柱の神様が祀られています。

誉田別命（ほんだわけのみこと）：八幡神として知られ、武運長久の神として信仰されています。
富属彦命（とつぎひこのみこと）：相武国造の二世の孫と伝えられる、この地域の歴史に深く関わる神様です。

由緒

神社の創建は、平安時代後期に遡ります。源頼義・義家父子が、前九年の役平定のために奥州へ向かう途中、この地に露営した際、夢の中で応神天皇（誉田別命）と富属彦命の神託を受けたと伝えられています。この神託によって戦での功績を上げたことから、延久4年（1072年）に富塚山の中腹に社殿が築かれ、二柱の神様が祀られるようになりました。明治6年（1873年）には郷社に列格しました。

戸塚の地名の由来

富塚八幡宮の裏山には、「富塚」と呼ばれる古墳があります。この古墳は、富属彦命の墓であると伝えられており、この「富塚」が「戸塚」という地名の由来になったとされています。また、この地には、戸塚（富塚）一族が平安時代に居住しており、全国の戸塚姓・富塚姓の人々にとって祖霊神を祀る場所とされています。氏子地域は戸塚区、泉区、栄区、瀬谷区の4区に広がっています（昭和44年（1969年）までの戸塚区域）。

祭事

富塚八幡宮では、毎年8月の第一日曜日に例大祭が執り行われます。

境内社

境内には、以下の二つの社が祀られています。

玉守稲荷：稲荷神を祀り、五穀豊穣や商売繁盛を祈願します。
富塚天神：学問の神様である菅原道真を祀り、学業成就を祈願します。

境内

境内には、松尾芭蕉の歌碑があり、歴史と文化を感じさせる空間が広がっています。また、裏山には、5世紀代に築造された前方後円墳である「富塚古墳」が存在し、富属彦命の墓との伝承が残されています。

アクセス

鉄道：JR東海道本線、横須賀線、横浜市営地下鉄ブルーラインの戸塚駅から徒歩約15分。
バス：神奈川中央交通の日立入口バス停から徒歩約3分。

外部リンク

富塚八幡宮（神社公式）
神奈川県神社庁のリンク'>冨塚八幡宮（神奈川県神社庁）

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