富士ファミリー

富士ファミリー

『富士ファミリー』は、2016年と2017年にNHKで放送された新春スペシャルドラマで、作家の木皿泉が脚本を手掛けました。物語は富士山の麓に位置する小さな商店「富士ファミリー」を営む笑子バアさんとその家族の日常を描いたホームコメディであり、薬師丸ひろ子と小泉今日子がW主演を務めています。初放送は2016年1月2日で、その後2017年に続編も制作されました。

概要

このドラマは薬師丸ひろ子演じる小国鷹子や小泉今日子演じる小国ナスミなど、多彩なキャストによって家族の絆と日常の難題がユーモラスに描かれています。特に、笑子バアさん家族の温かさと葛藤が際立ちます。2016年の第1作、続いて2017年の第2作の放送を経て、物語は発展してゆきます。また、2018年には関連小説『さざなみのよる』も出版されました。

あらすじ

富士ファミリー（第1作）

物語は、笑子バアさんが切り盛りする「富士ファミリー」に寄せられます。彼女の姪である長女の鷹子と、故人となった次女ナスミの夫・日出夫が同居し、時なお三女の月美も様子を見に訪れます。家族は、笑子バアさんの高齢化や認知症の兆しを心配し、新しい住み込みのアルバイトとして22歳のカスミを雇うことにします。そんな矢先、ナスミの幽霊が現れ、彼女の遺品の中から奇妙なメモを見つけ、メモに書かれたアイテムが家族に新たな運命をもたらします。

富士ファミリー 2017（第2作）

続編では、鷹子が新たに夫雅男と新婚生活を始め、日出夫は若い妻と子どもを迎え入れています。新しい住み込みアルバイト、ぷりおが仲間入りし、笑子バアさんの前には再びナスミが現れます。ナスミは生まれ変わる決心をし、彼女が残した「おはぎちょうだい」という言葉は家族に様々な変化を引き起こしていきます。

キャスト

このドラマには個性豊かなキャストが揃い、各自の演技が物語に深みを与えています。重要な役割を担う笑子バアさんは片桐はいりが演じ、彼女の存在が物語の核心となります。薬師丸ひろ子や小泉今日子も重要な役どころで、彼女たちのキャラクターは、家族の絆や葛藤を巧みに表現しています。

評価と受賞歴

放送後、ドラマは高い評価を得ており、毎日新聞でも「人が生きていること自体が重要で、変化も可能である」というメッセージが強く感じられる作品と評されました。また、2016年には第32回ATP賞テレビグランプリの最優秀賞を受賞し、2017年の続編もギャラクシー賞を獲得しました。

関連番組と商品

放送前には特別番組が用意され、ドラマのキャストによるトークセッションが実施されました。また、DVDや雑誌などの関連商品も発売され、作品のファンには嬉しい内容が提供されています。

『富士ファミリー』は、家族の温かさと個々の成長が描かれた感動のドラマであり、多くの人々に愛され続けています。

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