富士川かりがね橋

富士川かりがね橋

富士川かりがね橋（ふじかわかりがねばし）は、静岡県富士市の岩松地区と木島地区を結ぶ重要な道路橋です。この橋は、静岡県道396号富士由比線の一部として、富士川に架かっています。

橋の概要と歴史

この橋は、静岡県道176号鷹岡柚木線と木島地区の静岡県道・山梨県道10号富士川身延線を接続しています。橋の名称は公募によって決められ、その由来は江戸時代に富士川の氾濫を防ぐために築かれた雁堤に由来しています。また、富士川には既に富士川橋と新富士川橋という2つの橋が存在しましたが、交通の需要に対応しきれず、過度の渋滞が発生していました。こうした状況を受けて、富士川かりがね橋の建設が決定され、130億円の工事費用が投じられました。

橋の建設計画は1988年（昭和63年）に始まり、その目的は交通渋滞の緩和でした。さらに新橋の必要性が指摘され、1992年（平成4年）には富士市が専門調査を開始しました。1999年（平成11年）には基本的なルートが決定され、2002年（平成14年）には都市計画が承認されました。そして、2016年（平成28年）の1月には工事が開始され、2024年（令和6年）3月9日に開通を迎えます。

橋の構造

富士川かりがね橋は、複雑な水の流れが見られる扇状地に位置し、治水の観点からも設計されています。橋脚は6基、橋台は2基設けられており、通常の橋梁では7つに分かれる部分を1つに統合しています。これにより、騒音の軽減と耐震性の強化を実現しています。

橋の設計に当たっては、経済性や構造的な要素、施工のしやすさ、危機管理、景観への配慮、周辺環境への影響などが考慮されています。採用された橋は、「鋼7径間連続鋼床版箱桁橋」という型式であり、施工技術には下部構造にニューマチックケーソン工法が用いられました。また、上部構造の施工には、通常の箱桁を河川内で組み立てる方法が取り入れられ、大型の750t吊クローラクレーンを使用して工事が行われました。

静岡県道396号富士由比線

富士川かりがね橋は、静岡県道396号富士由比線の一部として、富士市青島から始まり、富士川を越えて、静岡市清水区由比寺尾と接続しています。この道路は、交通の要所として機能しており、地域の発展に寄与しています。

まとめ

富士川かりがね橋は、富士川に架かり、静岡県富士市の発展に貢献する重要な交通インフラです。今後の交通事情の改善が期待されるこの橋は、地元住民や訪れる観光客にとっても重要な存在となっています。

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