富士桜自然墓地公園

富士桜自然墓地公園



富士桜自然墓地公園は、静岡県富士宮市に位置する創価学会が整備・運営する広大な墓地公園です。1980年10月に開園し、その敷地面積は約122万平方メートルにも及び、東京ドーム約26個分に相当する広さを持ちます。

公園の特徴と景観



公園の大きな魅力の一つは、豊かな自然との調和です。特に、ソメイヨシノ、フジザクラ、八重桜など、約8000本もの桜が植えられており、例年4月中旬から下旬にかけて見事な花を咲かせ、訪れる人々の目を楽しませています。

造成工事に伴う土砂災害対策として設けられた集水池は、「熱原の池」と名付けられています。この池は単に機能的な施設としてだけでなく、周囲の景観に溶け込むように自然な雰囲気で造園されています。熱原の池は、周辺の豊かな自然環境と一体となるよう設計されており、野鳥が安心して飛来し、生息できる環境を提供することを目指しています。その結果、1987年以降、渡り鳥であるシジュウカラガンがこの池に定着し、繁殖していることが確認されており、日本野鳥の会からも生態学的に注目される場所となっています。

池には自然風景を展望できる橋梁が架けられています。この橋は景観への配慮がなされており、創価学会の名誉会長である池田大作氏にちなんで「池田大橋」と名付けられました。公園内からは、日本の象徴ともいえる雄大な富士山を間近に望むことができ、美しい景色を楽しむことができます。また、園内には「富士見亭 白雲」という施設があり、富士山を眺めながら法事会などの行事を行うことが可能です。

墓苑と法要



墓苑エリアは、桜に囲まれた広々とした芝生が広がっています。創価学会の理念、特に仏法平等観に基づき、設置されている墓石は全て同じ形状となっています。これは、故人の尊厳と平等を重んじる考え方を反映したものです。

法要は、公園の休園日および休園期間を除き、毎日執り行われています。

納骨堂について



公園完成前に約五万基の墓苑が全て埋まってしまったため、2017年現在、新たな墓所の募集は行われていません。創価学会は全国で墓苑事業を展開していますが、会員の需要に対して不足している状況が続いており、そのため公園内に納骨堂が設置されています。

主な納骨施設として、「富士桜自然多宝納骨堂」と「富士桜常楽納骨堂」があります。

富士桜自然多宝納骨堂創価学会会員またはその家族が利用対象です。使用期間は35年間となります。骨壺の収蔵数に応じて、7寸骨壺を4個収蔵可能なファミリーL型と、2個収蔵可能なファミリーS型が用意されています。利用を希望される場合は、まず事前に予約申し込みを行っていただく必要があります。その後、施設の利用に関する具体的な計画や募集大綱が決定された段階で、正式な利用申し込みへと進むことができます。
富士桜常楽納骨堂:こちらは遺骨を永久に収蔵できる施設です。納骨は骨壷に納めたままの状態で、公園の管理者が行います。納骨の申し込みに関する具体的な内容や手続きについては、富士桜自然墓地公園事務局との相談によって決定されます。

納骨堂への参拝は、納骨堂内に設けられた焼香室で行います。法要については、墓苑に隣接する礼拝堂で執り行われます。

利用案内



公園の開園時間は午前9時から午後5時までです。
休園日は火曜日ですが、お盆やお彼岸、国民の祝日は開園しています。
年末年始の休園期間は12月28日から1月4日までとなります。ただし、1月1日と1月2日は特別に入園が可能です。

富士桜自然墓地公園は、創価学会の理念に基づき整備された、自然豊かな環境の中で故人を偲び、供養を行うことができる場所です。広大な敷地と美しい景観は、参拝者にとって安らぎの空間を提供しています。

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