富田克也

富田克也 - 映画監督・脚本家

富田 克也（とみた かつや、1972年生まれ）は日本の映画監督および脚本家であり、映画作家集団「空族」の一員としても知られています。彼の作品は国内外で高く評価され、新しい映像表現に挑む姿勢が特徴です。

経歴

富田は山梨県甲府市に生まれ、映画美学校のフィクション・コースで学びました。卒業後の2003年には、彼のデビュー作『雲の上』を監督し、その才能を世に示します。2007年には『国道20号線』を発表し、この作品は『映画芸術』誌で日本映画ベスト9位に選出されるなど、非常に高い評価を得ました。

2011年には『サウダーヂ』が第64回ロカルノ国際[[映画祭]]で独立批評家連盟特別賞を受賞するなど、国際的な舞台でも注目される存在となりました。さらに、同作は第33回ナント三大陸映画祭で金の気球賞を受賞し、翌年の第66回毎日映画コンクールでは日本映画優秀賞と監督賞に輝きました。

2016年には『バンコクナイツ』を手がけ、同作も第69回ロカルノ国際[[映画祭]]で若手審査員賞を受賞。さらに、毎日映画コンクールでは監督賞と音楽賞を同時に獲得しました。この年には、山口情報芸術センター（YCAM）において、映画の制作過程を追った映像インスタレーション作品『潜行一千里』も発表しました。この作品は5面のマルチスクリーンによって構成され、多面的な視点から観客に作品を体験させました。

2023年には、札幌市民交流プラザ（SCARTS）にて4面のマルチスクリーンを使用した映像インスタレーション『ILHA FORMOSA』を発表。このように、富田は映画制作にとどまらず、現代アートの表現方法としてインスタレーション作品にも積極的に取り組んでいます。

代表作一覧

彼の主な映画作品には以下が含まれます:

• - 雲の上（2003年） - 監督・脚本
• - 国道20号線（2007年） - 監督・脚本・編集
• - FURUSATO2009（2010年） - 監督・撮影
• - サウダーヂ（2011年） - 監督・脚本・編集

※第85回キネマ旬報ベスト・テン 6位

• - Rap in TONDO（2012年） - 監督・撮影・編集
• - バビロン2 THE OZAWA（2012年） - 主演・撮影・編集
• - 同じ星の下、それぞれの夜「チェンライの娘」（2012年） - 監督・脚本
• - バンコクナイツ（2016年） - 監督・出演：オザワ役
• - 典座-TENZO-（2019年） - 監督・脚本

インスタレーション作品

• - 潜行一千里（2016年）- 演出・編集
• - ILHA FORMOSA（2023年) - 演出・編集

富田克也は、映画を通じて挑戦的な視点を提示し続け、観客に新たな体験を提供し続けています。彼の作品は、映画だけでなく映像芸術の新しい形をも模索しており、今後の動向に注目が集まります。

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