實松一成

實松 一成（さねまつ かずなり）

實松一成は1981年1月18日生まれで、佐賀県佐賀市出身の元プロ野球選手です。ポジションは捕手であり、右投げ右打ちの選手として知られています。彼の名前の「實」は「実」の旧字体であるため、「實松 一成」と「実松 一成」という表記が両方使われることがあります。

経歴

プロ入り前

實松は小学2年生で野球を始め、中学校では捕手としての道を歩み始めました。佐賀学園高等学校では、1年生からレギュラーとして活躍し、1998年には第80回全国高等学校野球選手権大会や第3回AAAアジア野球選手権大会に出場しました。この大会では、後にプロでチームメイトとなる杉内俊哉や村田修一も同チームとしてプレーしていました。彼は高校通算で39本塁打を記録し、その実力から高校でも屈指の捕手と評価されていました。

1998年のドラフトで、實松は日本ハムファイターズから松坂大輔の外れ1位指名を受けて入団しました。彼は、日本ハム球団史上唯一の高卒ドラフト1位捕手となります。

日本ハム時代

彼のプロ初年度の1999年は一軍での出場がありませんでしたが、2000年には大島康徳監督のもとで遂に一軍に昇格。フレッシュオールスターゲームにも出場します。2001年には課題であった打撃を改善し、プロ初本塁打を放つなど活躍を見せました。その後もシーズンを通して82試合に出場しましたが、打率は低迷。

2003年には春キャンプでの骨折が影響し、出遅れました。この年は打撃面で苦労しながらも、長打力を見せていました。2004年にはレギュラーを確保した髙橋の影響で出場機会は減少し、2005年からは中嶋聡との併用となりました。2006年3月には読売ジャイアンツに移籍します。

巨人時代

移籍後、實松は控え捕手として活躍し、阿部慎之助の故障時には正捕手として出場しました。彼はその後も少ない出場ながらも印象に残る成績を収め、特に2011年には初のサヨナラ打を記録しました。

その後も一軍の捕手争いは続きましたが、2017年には戦力外通告を受け、同年末に日本ハムファイターズにコーチとして復帰しました。

引退後

引退を表明したのは2019年で、その後はコーチ業に専念し、2020年からは巨人の二軍バッテリーコーチに就任することが発表されました。2023年からは関東地区担当のスカウトに転任し、2024年には一軍バッテリーコーチに返り咲く予定です。

選手としての特徴

實松は配球を研究し、投手の特性を生かしたリードでチームを支える姿勢が評価されました。彼の努力や人間性から、チームメイトからの信頼も厚い選手でした。愛称は「サネ」で、休日には若手選手の相談に乗るなど、真摯な姿勢で野球に向き合う姿勢が印象的です。

まとめ

實松一成のキャリアは、プロ野球選手としての成功だけでなく、引退後のコーチとしての活躍など多岐にわたります。特に彼の人柄や努力は、今後の若手選手たちにとっての手本となることでしょう。

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