専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと

専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと

『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』は、薄井シンシアによる実用書で、専業主婦からの職業復帰を希望する女性たちに向けて書かれた一冊です。2017年にKADOKAWAから出版され、著者が自らの経験をもとに、長い間の未就労期間がある主婦が職場復帰するためには何をすべきかを、具体的に8つの項目に分けて提案しています。

著者はフィリピンで生まれ、日本に国費外国人留学生として来た後、外務省に勤務する日本人の夫と結婚しました。20年間の結婚生活では、5カ国に生活し、30代で妊娠以降は17年間に渡り専業主婦として生活してきました。しかし、47歳で娘が独立し、深い喪失感を経験。そんな中、給食調理員として仕事を再開し、その後も多くの転職を経て、最終的には5つ星のラグジュアリーホテルに勤務することとなりました。このような経歴から、彼女は主婦業をキャリアとして捉えることの重要性に気づきました。

主婦業は立派なキャリア

著者は、家事や子育てなどの多方面にわたるタスクを遂行する専業主婦の役割を軽視せず、それを立派なキャリアに育て上げるポイントを強調しています。漫然と家庭の仕事をこなすのではなく、家庭をビジネスのように運営することで、経営についての視点を磨くことが重要です。また、PTA活動などを通じて責任感や組織の一員としての自覚を持つことも、社会復帰に向けての準備として役立ちます。

この本は、「母たちの人生第2ステージ問題」にも焦点を当てています。特に、50代以降の女性だけではなく、これから子供を持とうとしている人や、まだ若い子育てママにとっても有益な内容です。将来を見据えた生活設計の参考にすることができるでしょう。

書籍の具体的な内容

薄井シンシアは、自身の経験を通じて、以下の8つのポイントを挙げています：
1. 自分のスキルや経験を整理する
2. 目標を明確にする
3. 相談できる人とのネットワークを作る
4. 情報収集を積極的に行う
5. 必要な資格やスキルの取得に挑戦する
6. 過去の経験を生かせる方向を探す
7. 応募書類や面接の対策を整える
8. 働き始めた後も学び続ける姿勢を持つ

これらのポイントを基に、主婦生活の中で意識して行動することが、未来の仕事につながると著者は主張しています。

テレビドラマ化

また、2018年にはこの書籍を原作としたテレビドラマ『主婦カツ!』が放送されました。このドラマでは、専業主婦が新たなキャリアに挑戦する姿を描いており、多くの視聴者に共感を呼びました。主人公の宮本夏子を演じた鈴木保奈美の演技は高く評価され、ドラマを通じてさらに多くの読者や視聴者に本書のメッセージが広まりました。

このように、『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』は、新たな人生のステップを迎えようとする女性たちにとって、勇気と実践的な知識を与えてくれる貴重な一冊と言えるでしょう。

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