小さいおじさん

小さいおじさん

小さいおじさんは、日本で語られる都市伝説の一つです。その名の通り、中年男性のような姿をした小さな人が目撃されるという話で、2009年頃から注目を集めています。

概要

目撃情報によると、小さいおじさんの身長は8cmから20cm程度とされています。目撃場所も様々で、窓に張り付いていた、浴室にいた、道端で空き缶を運んでいた、公園の木の上にいたなど、多様なケースが報告されています。インターネット上には、小さいおじさんに関する情報交換や目撃談を共有する掲示板や投稿コーナーも存在します。

都市伝説研究家として知られる関暁夫が、2009年にテレビ番組で「関東中央の神社の参拝者に妖精がついてくる」と発言。俳優の的場浩司も同神社によく参拝しており、小さいおじさんを目撃したと語ったことから、東京都杉並区にある大宮八幡宮が小さいおじさんの住処であるという噂が広まりました。番組放送後、大宮八幡宮には多くの参拝者が訪れるようになったと言われています。

2010年には、「幸せをよぶ小さいおじさん」という携帯ストラップが発売され、小さいおじさんを目撃すると幸運が訪れるという宣伝文句で販売されました。2011年には、1972年に秋田県で撮影された写真に写った小人らしきものが「小さいおじさん」として新聞で報道され、妖怪研究家の山口敏太郎が解説を行いました。

目撃談

小さいおじさんの目撃談は多く、特に芸能人からの報告が多いのが特徴です。以下に、著名人の目撃談をいくつか紹介します。

岡田准一（V6）: 自宅で、小さいおじさんとおばさんの2人がポットを引っ張っていた。
黒瀬純（パンクブーブー）: 小学生の頃、木の穴に煙幕花火を投げ込んだところ、小さいおじさんが咳き込みながら出てきて、「煙たいよバカ」と捨て台詞を吐いて木の上に登っていった。
釈由美子: 浴室で泣いていると、小さいおじさんに励まされたが、怖くてシャワーで流してしまった。また、パジャマを着た小人が体操していたり、鏡餅のミカンを抱えて走り去ったり、アロマキャンドルの炎で暖をとったり、スマートフォンを操作しているのを目撃したという。
種馬マン（モリマン）: マンションの前でゴミを捨てようとしたところ、小さいおじさんが自転車に乗って現れ、驚いてゴミを捨てて逃げ帰った翌朝、捨てたはずのゴミが布団の周りに散乱していた。
土岐田麗子: ベッドに小さいおじさんがもたれかかっていたが、見つかるとタオルケットの下に隠れた。
中島美嘉: ハーレーダビッドソンに乗っていた。
的場浩司: 小さいおじさんの群れに髪をドレッドヘアーにされた。
渡辺徹: 旅館で金縛りに遭った際、小さな侍が部屋に入ってきて、テーブルのイチゴを食べた。翌朝、妻も同じ体験をしていたことが判明し、イチゴにはかじられた跡が残っていた。また、自宅の監視カメラに映った黒い影を追いかけると、ネズミのような顔をした小人が現れたという。

その他、稲川淳二、大島優子、浜田雅功など、多くの著名人が小さいおじさんの目撃談を語っています。

正体

小さいおじさんの正体については、妖精、河童、妖怪、幽霊、宇宙人など、様々な説があります。しかし、疲労やストレスによる幻覚であるという説も有力です。精神科医が小人の話を聞くことが多いことや、目撃談の多くが就寝中や夜中であることなどが根拠として挙げられます。

レビー小体型認知症による幻覚という説もあり、山口敏太郎は自身の祖母が小人を目撃した体験から、病気によるものだと結論付けています。また、薬の副作用や、虫の見間違いという指摘もあります。

一方で、コロポックルなど小人の伝承も存在するため、幻覚説だけでその存在を否定することはできないという意見もあります。

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