小佐木島

小佐木島について

小佐木島（こさぎじま）は、瀬戸内海の芸予諸島内に位置する有人島です。この島は本州の三原市中心部から南約2.7kmの距離にあり、三原湾に浮かんでいます。小佐木島の南側には佐木島があり、東側には無人の宿禰島があります。島全体は広島県三原市鷺浦町に属し、面積は0.50km²、周囲は3.2kmと小規模な島です。最も高い地点はまつたけ山で、標高は75.9mです。地質は主に花崗岩から成り、気候は瀬戸内海式気候となっています。

島内には1つの集落があり、2023年時点での人口はわずか4人という状況で、高齢化率は100%に達しています。この高齢化が進んでいる中、島の基幹産業は農業であり、近年は島の手付かずの自然を観光資源として活用しようとする動きがあるようです。地域自治体による観光資源の開発も進められており、訪れる人々に自然の美しさを提供しています。

歴史

小佐木島には、縄文時代後期にまでさかのぼる遺跡や古墳群が発掘されています。これらの遺跡の中には、塩を製造していた形跡も見つかるなど、古くから人々が生活していたことがうかがえます。島の北東端には1894年に建設された小佐木島灯台があり、現在もその役割を果たしています。明治から昭和初期には木造造船業が栄え、昭和30年代には人口が140人を超える時期もありました。

1889年には市町村制が施行され、広島県豊田郡鷺浦村に組み込まれましたが、1956年には三原市に合併され、現在は三原市鷺浦町の一部となっています。1991年には「風の子学園事件」が発生し、その慰霊が2015年現在でも続いているのです。また、2005年度の国勢調査で高齢化率が100%に達し、地域における高齢者の増加が問題視されています。

地域活性化に向けたプロジェクトも存在し、2009年には「小佐木島ビオアイル計画」が発足しました。この計画では、自然やアートを通じて情報を発信し、地域の活性化を図っています。

交通

小佐木島には定期航路があり、三原港や尾道市の生口島と結ばれています。港は小佐木港（桟橋）で、管理としては佐木港に属しています。高速船での運航が行われており、2016年10月には三原港から小佐木港を経由し、向田港、沢港、瀬戸田港へと至る航路が1日14回運行されていることが確認されています。

小佐木島は、豊かな自然環境と歴史的背景を持つ魅力的な島であり、地域からのサポートを受けながら持続可能な発展を目指しています。

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