小倉ヒラク

小倉ヒラク

小倉ヒラク（おぐら ひらく、1983年 - ）は、日本の発酵デザイナーです。東京都出身で、早稲田大学第一文学部演劇映像専修を卒業しました。

人物

小倉氏は、発酵食品の魅力をデザインの力で広める活動をしています。味噌や酒などの発酵醸造メーカーのアートディレクションを手がけるほか、誰でも簡単に味噌作りを楽しめるように、歌と踊りを取り入れたアニメ「てまえみそのうた」を制作しました。また、発酵に関するワークショップも開催しており、「見えない発酵菌たちの働きを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指しています。

東京農業大学の研究生として発酵を学びながら、全国各地の醸造家と協力して、商品開発や絵本・アニメの制作、ワークショップなどを展開しています。書籍「てまえみそのうた」では、グッドデザイン賞2014を受賞しました。さらに、自由大学や桜美林大学などの一般向け講座で、発酵学の講師も務めています。

2019年からは「発酵ツーリズム」を提唱し、日本各地の醸造家や生産者を訪ね、発酵文化を直接体験できるツアーを開催しています。山梨県の甲州ワインと甲州味噌、北海道の漂津、岐阜県など、様々な地域でツアーを実施し、各地の発酵文化の魅力を伝えています。

来歴

1983年 東京都に生まれる。
2002年 東京都立調布北高等学校を卒業。
2007年 早稲田大学第一文学部演劇映像専修を卒業。
2010年 デザイナーとして独立し、山梨県甲府の老舗味噌屋「五味醤油」のホームページなどのデザインを担当。東京農業大学名誉教授の小泉武夫氏との出会いをきっかけに、醸造の世界に深く関わるようになる。
2011年 五味醤油と共同でアニメ「手前みそのうた」を制作し、YouTubeで公開。山梨の発酵食品を集めた「甲州発酵物産展」を開催。
2013年 自由大学にて発酵醸造学の入門講座の講師を務める。
2014年 「てまえみそのうた」がグッドデザイン賞2014を受賞。東京農業大学醸造科の研究生となり、微生物学を学ぶ。
2015年 DVD絵本「おうちでかんたん こうじづくり」を制作し、「こうじづくり講座」を開始。
2019年 渋谷ヒカリエで「Fermentation Tourism Nippon〜発酵から再発見する日本の旅〜」を開催し、3万人以上の来場者を集めた。
2020年 東京都世田谷区代田の下北線路街「BONUS TRACK」に「発酵デパートメント」をオープン。青山ブックセンターから著書「発酵する日本」を出版。

著書

単著

『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』木楽舎（2017年）
『日本発酵紀行』 d47 MUSEUM（2019年）
* 『発酵する日本』Aoyama Book Cultivation 青山ブックセンター（2020年）


小倉ヒラクは、発酵をデザインの力で可視化し、その魅力を社会に広める活動を続けています。

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