小刀

小刀（こがたな、しょうとう）とは

小刀という言葉は、文脈によって異なる刃物を指し示すことがあります。主な意味合いとして、以下の3つが挙げられます。

1. 西洋ナイフの日本名としての小刀（こがたな）

西洋で作られたナイフに相当する刃物を、日本で「小刀（こがたな）」と呼ぶことがあります。これは、西洋のナイフが日本に入ってきた当初、その形状や用途から、既存の日本の刃物である小刀に類似するものとして認識されたためと考えられます。現代においては、より一般的に「ナイフ」という外来語が用いられることが多いですが、伝統的な文脈や、あえて和風な表現を用いる際に「小刀」という言葉が使われることがあります。

2. 日本刀の一種としての小刀（しょうとう）

日本刀の世界においては、「小刀（しょうとう）」は脇差の別名として用いられます。脇差は、打刀（一般的な日本刀）よりも短い刀であり、武士が大小二本差しにする際に、打刀とともに腰に差す刀として用いられました。小刀という名称は、その長さが打刀よりも短いことに由来すると考えられます。また、護身用や、屋内での戦闘用としても用いられました。

3. 小型の刃物としての小刀

小刀は、小柄（打刀の鞘に装着する小型の刃物）や刀子（とうす）といった、小型の刃物を指すこともあります。これらの刃物は、日常生活における様々な用途に用いられました。例えば、小柄は、手紙の封を切ったり、簡単な細工をしたりする際に用いられ、刀子は、食品を切ったり、木を削ったりする際に用いられました。

小刀の種類と用途

小刀には、様々な種類と用途があります。例えば、肥後守（ひごのかみ）は、折りたたみ式のナイフであり、鉛筆を削ったり、木を削ったりする際に用いられました。また、切出しナイフは、木工細工や竹細工などに用いられる、刃先が鋭利なナイフです。これらの小刀は、職人や一般の人々によって、幅広く利用されてきました。

現代における小刀

現代においては、小刀は、アウトドアやキャンプなどのレジャー、DIY、料理など、様々な用途に用いられています。また、美術品や工芸品としての価値も高く、収集家も存在します。小刀は、その多様な形状と用途、そして日本の伝統文化との結びつきから、現代においても多くの人々に愛されています。

関連項目

* 短刀

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