小坂俊史

小坂 俊史について

小坂俊史（こさかしゅんじ、1974年5月8日生まれ）は、山口県下関市出身の日本の漫画家です。彼は山口県立下関西高等学校及び広島大学文学部を卒業後、1997年に漫画家としてのキャリアをスタートしました。デビュー作は「せんせいになれません」であり、1997年10月に第4回竹書房漫画新人賞にノミネートされ、雑誌『ウルトラ4コマ'98』に掲載されましたがその後選外に終わりました。この後、竹書房や芳文社などの雑誌で次々と作品を発表していきます。

来歴

小坂は広島から上京した後、東京都内を転々としていましたが、2000年頃に東京都中野区に落ち着きました。その後、2008年に発表した「中央モノローグ線」は、中野区という地域に生きる女性たちの情緒を描いた作品で、長く愛されるロングヒット作となりました。出版から3年半経った後には重版が決定し、その人気を証明しました。さらに2009年に岩手県遠野市に移り住み、そこでの経験を活かした「遠野モノがたり」を連載しました。

2011年に東京都に戻り、杉並区高円寺に定住。その後、小坂は2013年以降、4コマ漫画からショートストーリー漫画に活動の幅を広げることになります。2015年には同じ漫画家の王嶋環と結婚し、彼らの生活を描いた「新婚よそじのメシ事情」は人気を博し、重版もされています。

作風

小坂の作風は、2000年代以降流行した緩やかなネタの萌え系とは異なり、伝統的なギャグ4コマ漫画のスタイルを継承しています。彼の漫画は親しみやすい絵柄に、切れのあるギャグをもって締めくくられるところが特徴です。多くの作品には、実際の生活に基づいた設定や、少々非常識なキャラクターが登場しますが、基本的に不快感を与えないギャグが展開されるため、幅広い層の読者に受け入れられています。

小坂の作品には、毎回同じ位置に登場するキャラクターが存在し、主なキャラクターのほとんどは下膨れの顔を持っています。また、この作家の特徴として、感嘆符が常に二つ使われる点などがあります。彼は「まんがタイムオリジナル」や「まんがくらぶ」など、複数の雑誌に長年連載を持ち、作品への熱意が強いことが伺えます。しかし、2018年から2019年にかけては一時的に4コマの連載を休止し、ショートストーリーに転向していました。

また、「中央モノローグ線」以降、彼は叙情的で文学性の高い作品を得意とし、「新婚よそじのメシ事情」では実体験に基づいたエッセイ的な描写がなされています。

人物像

小坂は重野なおきやみずしな孝之、神奈川のりこといった他の4コマ漫画家たちと深い親交を持っています。特に重野とは同人誌サークル「ジャポニカ自由帳」を結成し、共著で作品集を発表するなど密接な関係にあります。彼自身の趣味は野球やハンドボールなど多岐にわたり、千葉ロッテマリーンズや広島東洋カープを応援しています。

鉄道愛好者として知られ、無人駅を訪れることが好きだといいます。また、岩手県遠野市に移住して以降は、地域社会に貢献するために支援活動にも取り組んでいます。彼自身は人見知りであり、酒が飲めない体質である一方、漫画の中には酒豪のキャラクターが登場することもあります。

まとめ

このように、小坂俊史は自らの独特な作風で多くの作品を生み出してきました。今後の彼の作品にも大いに期待できます。

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