小川晃一

小川 晃一（おがわ こういち）

小川晃一は、1927年に群馬県館林市で生まれた日本の著名な政治学者です。彼は法学博士の学位を有し、北海道大学の名誉教授として広く知られています。特に欧米政治思想史の研究において、日本における第一人者とされており、彼の研究は多くの政治学者や学生に影響を与えています。

略歴

小川は1949年に第一高等学校を卒業し、1952年には東京大学法学部を卒業しました。その後、北海道大学法学部に助手として勤務を開始し、1953年には東京大学にて著名な政治学者・丸山眞男のもとで研究を行うため国内留学を果たしました。

彼のキャリアは順調に進み、1958年には北海道大学法学部の助教授に就任し、1963年には教授に昇進しました。1989年には千葉大学法経学部の教授を兼任し、1990年に北海道大学を定年退官した後は名誉教授の称号を得ました。次に1997年に千葉大学を退官し、その後は東洋学園大学の人文学部教授として教鞭を執り、2002年に退職しました。

研究対象

小川の研究領域は西洋政治史学であり、特に19世紀前半のヨーロッパやアメリカの政治思想に焦点を当てています。その成果は多岐にわたり、彼はさまざまな視点から政治的な文脈を分析し、歴史的な変遷を理解するための基盤を築いてきました。

著書

小川晃一は多くの著作を残しており、代表的な単著には以下があります。

• - 『英国社会における伝統と変化　一コミュニティの実態的研究』上・下（御茶ノ水書房、1973年）
• - 『トクヴィルの政治思想 政治における知性』（木鐸社、1975年）
• - 『政治権力と権威』（木鐸社、1988年）
• - 『英国自由主義体制の形成 ウィッグとディセンター』（木鐸社、1992年）
• - 『サッチャー主義』（木鐸社、2005年）

また、共著としては以下の作品があります。

• - 『教養政治学 第1分冊』（十亀昭雄、荒木俊夫との共著、1974年）
• - 『戦争とアメリカ社会』（石垣博美との共編、1985年）
• - 『変貌するアメリカの家族』（片山厚共編、1986年）

さらに、彼は訳書も手掛けており、アイザイア・バーリンの『自由論』や、ヒュー・トレヴァー＝ローパーの『宗教改革と社会変動』などがあります。

教え子

小川の教え子の中には、元北海道大学教授の荒木俊夫や、現在も北海道大学法学部で教授として活躍する権左武志などがいます。

小川晃一の研究や著作は、政治学の分野において高く評価されており、彼の知識と視点は今なお多くの人々に影響を与えています。

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