小木戸利光

小木戸利光：多才な表現者、その軌跡と平和への貢献

小木戸利光（1981年生まれ）は、アーティスト、俳優、そしてシアターワークの実践家として、幅広い分野で独自の表現を追求しています。Centre of Distant Theatreの代表も務め、創造的な活動を展開しています。

多様な表現の源泉

福岡県北九州市小倉出身の小木戸氏は、イギリスのノーザンブリア大学で演劇・パフォーマンスを学びました。帰国後は、tokyo blue weepsの歌い手として音楽活動を開始。同時に、若松孝二監督の映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」に出演するなど、俳優としてのキャリアもスタートさせました。

2011年には、1stアルバム「incarnations」に収録された「reunion」がiTunesの特集に選出され、大きな注目を集めました。エッセイ集「表現と息をしている」にあるように、彼は一貫して「世界の声なき声を、番組や表現を通して、浮かび上がらせる」というテーマを追求しています。

俳優としての活躍

小木戸氏は、映画やテレビドラマでも印象的な役柄を演じています。2017年には、長崎の被曝二世の葛藤を描いたNHKドラマ「あんとき、」で主演を務め、母親役を加藤登紀子、父親役を田中泯が演じました。2018年公開の瀬々敬久監督映画「菊とギロチン」では、大正時代の思想家・大杉栄を演じ、その存在感を示しました。

平和へのまなざし

平和教育の普及を目的としたTheatre for Peace and Conflict Resolutionの代表としても活動しており、平和学、紛争解決学、コミュニケーション研究、身体心理学などの分野で、ワークショップ型の授業や芸術療法としてのシアターワークを提供しています。国連、早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、スタンフォード大学など、国内外の教育機関で講義を行い、グローバルに活躍しています。

また、国連SDGsの理念に賛同し、戦争体験者、被爆者、中国・サハリン残留日本人等の戦争の記憶の伝承を目的とした「戦後世代の語り部育成事業」にも取り組んでいます。

さまざまなメディアでの活動

小木戸氏は、テレビ、映画、舞台、パフォーマンスなど、多様なメディアで活動を展開しています。近年では、「ゴースト・ヴィジョン」（2019年）、「ナイトクルージング」（2019年）などの映画に出演。舞台やパフォーマンス作品にも積極的に参加しています。また、広告やラジオ番組、雑誌など、幅広い分野でその才能を発揮しています。

独自の視点と洞察力

著書や番組、雑誌、イベントなどにおいて、作家や文化人との対談を重ねており、独自の視点からの洞察力とその語り口に定評があります。彼の言葉は、多くの人々に新たな気づきを与え、思考を深めるきっかけとなっています。

小木戸利光の活動は、単なるエンターテイメントにとどまらず、社会的な課題に目を向け、人々に寄り添う姿勢が評価されています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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