小松天満宮

小松天満宮は、石川県小松市天神町に鎮座する神社です。1657年（明暦3年）に、加賀藩二代目藩主である前田利常公が小松城に隠居する際、前田家の氏神として菅原道真公を祀ったのが始まりとされています。

小松天満宮は、守山城、金沢城、妙立寺（忍者寺）と共に、鬼門線上に位置しており、加賀藩にとって非常に重要な守護神でした。これは、藩の安泰を祈願する上で、地理的な配置が重視されていたことを示しています。

また、俳聖として知られる松尾芭蕉も小松天満宮を訪れており、「あかあかと日はつれなくも秋の風」という句を詠んでいます。この句碑は現在も境内に残されており、芭蕉の足跡を偲ぶことができます。

小松天満宮は、別名「梅林院」とも呼ばれており、前田家の祖である菅原道真公を祀る京都の北野天満宮を、4分の1の縮尺で模して建てられました。創建当初から前田家からの篤い尊崇を受けており、祭神が学問の神として崇められたこと、また、江戸時代の初代別当が連歌の第一人者であったことなどから、多くの貴重な文化財が残されています。これらの文化財は、絵画、書蹟、文書、典籍など多岐にわたり、現在では宝物殿に保管されています。

特に重要な文化財としては、以下のものが挙げられます。

本殿
石の間
幣殿及び拝殿
神門

これらの建造物は、いずれも創建当初からのもので、歴史的、文化的に非常に価値が高いとされています。本殿をはじめとする社殿は、その建築様式や意匠から、当時の技術や文化を知る上で重要な手がかりとなります。これらの文化財は、小松天満宮の歴史を物語る上で欠かせない存在であり、訪れる人々を魅了し続けています。

関連人物として、宮司を務める北畠能房氏（京都大学名誉教授）がいらっしゃいます。

小松天満宮は、その歴史的背景や文化財の価値から、石川県内でも重要な観光スポットの一つとなっています。また、学問の神様を祀る神社として、受験シーズンには多くの参拝客が訪れます。

外部リンク：

小松市役所'>小松天満宮 - 小松市役所
石川県神社庁'>小松天満宮 - 石川県神社庁

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