小松貴

小松貴（こまつ たかし）

小松貴氏は、1982年生まれの日本の昆虫学者です。アリと共生する好蟻性生物の研究を専門とし、フィールドワークを通じて国内外で様々な生物の観察と撮影を行っています。

略歴

信州大学大学院総合工学系研究科山岳地域環境科学専攻博士課程を修了し、博士（理学）の学位を取得。その後、九州大学熱帯農学研究センターで日本学術振興会特別研究員を務め、2017年からは国立科学博物館で協力研究員として活動しています。

研究活動

小松氏は、アリと共生する生物、特に好蟻性生物の研究に力を入れています。これらの生物は、アリの巣の中で生活し、アリと様々な形で関わりを持っています。小松氏は、フィールドワークを通じてこれらの生物を観察し、その生態や進化の過程を解明しようとしています。

また、小松氏は、研究活動の一環として、国内外で様々な生物の観察と撮影を行っています。そのフィールドワークの範囲は広く、日本国内の里山から、アフリカ大陸まで及んでいます。これらのフィールドワークを通じて、生物の多様性や自然の奥深さを伝えています。

クラウドファンディング

2015年には、アフリカ大陸への調査遠征のために、学術系クラウドファンディングサイトacademistで費用支援を募るプロジェクト「謎多きアリの「居候」の多様性を調べたい！」を立ち上げました。このプロジェクトは、目標金額を上回る155万7800円を集め、カメルーンやケニアでの野外調査を実現しました。

著書

小松氏は、研究活動の成果を広く社会に伝えるために、多数の著書を執筆しています。これらの著書は、専門的な知識をわかりやすく解説するだけでなく、自然の魅力や生物の多様性を伝えることを目的としています。

単著

裏山の奇人：野にたゆたう博物学（東海大学出版部、2014年）
虫のすみか：生きざまは巣にあらわれる（ベレ出版、2016年）
絶滅危惧の地味な虫たち：失われる自然を求めて（筑摩書房、2018年）
昆虫学者はやめられない：裏山の奇人、徘徊の記（新潮社、2018年）
ハカセは見た!!学校では教えてくれない生きもののひみつ：生きものの知られざる素顔（講談社、2018年）

共著

アリの巣の生きもの図鑑（東海大学出版会、2013年）
アリの巣のお客さん（あかね書房、2015年）
アリのくらしに大接近（あかね書房、2015年）
アリの社会：小さな虫の大きな知恵（東海大学出版部、2015年）
超拡大で虫と植物と鉱物を撮る：超拡大撮影の魅力と深度合成のテクニック（文一総合出版、2017年）

監修

ちいさな虫のおおきな本（東京書籍、2017年）

外部リンク

連載・「裏山の奇人」徘徊の記
日本の研究.com:713243
謎多きアリの「居候」の多様性を調べたい！【小松貴さん】 - YouTube

小松貴氏は、昆虫学の研究者として、また自然の魅力を伝える著述家として、幅広く活躍しています。

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