小林まさみ (料理研究家)

料理研究家 小林まさみ：料理への情熱と家族の支えが彩る人生

小林まさみ氏は、数々の料理番組や書籍を通して、日本の食卓に彩りを添える料理研究家として広く知られています。1970年東京都生まれ。学生時代は裁縫に熱中していましたが、結婚を機に料理の世界へ足を踏み入れました。当初は料理経験は少なかったものの、結婚後、料理の楽しさに目覚め、調理師学校に通うことを決意します。

彼女の料理人生において、大きな転機となったのは平野レミ氏のアシスタントとして働いた経験です。テレビ番組の裏方では、大量の食材を扱う大変な作業をこなす日々。そんなまさみ氏を支えたのは、定年退職後家事を手伝うことになった義父、小林まさる氏でした。当初は洗い物程度のつもりだったまさる氏の協力は、やがて調理全般に及び、まさみ氏の料理活動に欠かせない存在となりました。

二人の共同作業は、まさみ氏の著書『よーい丼』の制作において特に顕著に表れました。予算の都合で調理アシスタントを雇えず、まさる氏が手伝いを申し出てくれたのです。当初は洗い物のみの予定でしたが、まさる氏は献身的に作業を続け、やがては鍋磨きや包丁研ぎまでこなすようになりました。このエピソードは平野レミ氏にも伝えられ、著書のクレジットにスペシャルサンクスとしてまさる氏の名が記されることとなりました。この経験から、まさる氏は撮影現場に同行するようになり、「アシスタントが舅」という異色の組み合わせは話題を呼び、まさる氏自身にも料理の仕事が舞い込むようになりました。

その後、小林まさみ氏は『キユーピー3分クッキング』のレギュラー講師に就任するなど、料理研究家として活躍の場を広げています。彼女のレシピは、家庭で手軽に作れることを重視し、忙しい現代人の生活スタイルに寄り添ったものとなっています。また、数々の著書を出版しており、その中には、丼もの、スイーツ、ドリンク、魚料理など、幅広いジャンルのレシピが掲載されています。さらに、『毎日ラクする 頼れる主菜の作りおき』など、作り置きレシピも人気を集めています。

小林まさみ氏の料理への情熱は、義父である小林まさる氏との協力関係によって支えられてきました。二人の絆と、家庭料理への深い愛情が、彼女のレシピに温かさと親しみやすさを与えていると言えるでしょう。彼女のレシピは、単なる料理の指南にとどまらず、家族の温かさや、日々の暮らしを豊かにするヒントに満ちているのです。

著書一覧

小林まさみ氏はこれまでに多くの料理本を出版しています。以下に主な著書を挙げます。

『5分10分15分でよーい丼 -誰でもできるお手軽レシピ』(2004年、日東書院本社)
『スウィーツおすそわけ -せっかちさんにも作れるレシピ』(2005年、日東書院本社)
『お飲みものはいかがですか? -うちカフェドリンクレシピ集』(2005年、日東書院本社)
『15分でできる、魚のおかず』(2005年、永岡書店)
『失敗した人ほど上手になれる料理の本』(2006年、文化出版局)
『男弁当―働き盛り、育ち盛りも満足!』(2009年、NHK出版)
『ViVシリコンスチーマーでつくる大人気おかず』(2011年、扶桑社)
『毎日ラクする 頼れる主菜の作りおき』(2017年、家の光協会)
『1日で簡単、きちんと! おせち&おもてなしごはん』(2017年、扶桑社)
『切りおき: まとめ買いまとめ切りで1日の晩ごはんをセットで保存』(2018年、小学館)
『1日でできる簡単おせちと、いつでも役立つおもてなし』(2018年、扶桑社)
『まいにち冷奴』(2019年、成美堂出版)
『毎日ラクする 頼れる主菜の作りおき』(家の光協会)

共著

『まさみ、まさるのエコうま!乾物レシピ』(小林まさる氏と共著、2011年、角川マガジンズ)
『小林まさみとまさるのさわやかシニアごはん』(小林まさる氏と共著、2015年、文化出版局)
『切って入れるだけ、毎日ヘルシー! ホットクックのからだが喜ぶレシピ』(小林まさる氏と共著、2020年、世界文化社)

これらの著書は、彼女の料理に対する情熱と、日々の暮らしに寄り添う温かい姿勢が反映されています。

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