小林剛 (プロ雀士)

小林剛：麻雀界のデジタル戦略家

1976年生まれの小林剛氏は、数々のタイトルを獲得し、Mリーグでも活躍するトッププロ雀士です。東京理科大学理学部数学科中退という経歴も持ち、その合理的な思考と戦略的なプレーは多くのファンを魅了しています。愛称は「こばごー」や「ロボ」で、冷静沈着な対局スタイルから「麻雀サイボーグ」の異名も持っています。

生い立ちと麻雀との出会い

東京都八王子市出身の小林氏は、中学・高校時代は柔道部に所属。幼少期から数学に秀で、難関高校である東京都立八王子東高等学校に進学しました。高校1年時にクラスメイトの影響で麻雀を始めると、その魅力にすぐに取りつかれ、麻雀にのめり込んでいきます。

東京理科大学理学部数学科に進学後も麻雀を続け、アルバイト先の雀荘がプロ雀士の登竜門である最高位戦日本プロ麻雀協会のAリーグ会場だった縁もあり、競技麻雀の世界へ足を踏み入れます。19歳で最高位戦の奨励会に入会、翌年にはプロテストに合格しプロ雀士としてデビューしました。

麻将連合-μ-とMリーグ

1997年、井出洋介氏らと共に麻将連合-μ-を設立。20歳の若さで大きな決断を下し、麻雀界を代表する組織の一員となりました。2003年には麻将連合のプロ認定を受け、近代麻雀主催の第3回野口恭一郎賞を受賞。数々のタイトルを獲得し、2005年には将王戦で初優勝を果たすなど、華々しい活躍を続けました。

2011年頃にはモチベーションの低下に悩みましたが、オンライン麻雀ゲーム「天鳳」の名人戦で新たな刺激を受け、モチベーションを取り戻します。第一回、第二回天鳳名人戦を制覇、さらに「ピンツェリーグ」優勝など、数々のタイトルを獲得し、ニコニコ生放送での生中継を通じて注目を集めました。

2014年には麻雀最強戦でファイナル16人まで進出し、2018年にはRTDリーグで優勝。同年、Mリーグが開幕すると、U-NEXT Piratesからドラフト1位指名を受け、チームの中心選手として活躍しています。チームメイトからは「船長」と呼ばれ、信頼されていることが伺えます。

雀風と人物像

小林氏の雀風は、スピード重視のデジタル麻雀。役牌の早仕掛けを多用し、打点は低めですが、高い上がり率と守備力でそれを補っています。常に冷静で感情を表に出さないことから「麻雀サイボーグ」という異名も持っています。

一方で、スイーツ好きという可愛らしい一面も持ち合わせています。ニコニコ生放送やAbemaTVなどの麻雀番組にも多数出演し、冷静沈着ながらも毒のあるコメントで人気を集めています。独特のユーモアセンスも持ち味の一つです。麻雀の練習はしないと公言しており、その才能は天性のものと言えるでしょう。

著書とメディア出演

小林氏は数々の麻雀関連書籍を出版しており、その知識と経験を広く共有しています。共著として井出洋介氏との麻雀技術に関する書籍シリーズや、自身単著によるデジタル麻雀や確率思考に関する書籍など、幅広いテーマを扱っています。また、マンガ形式の書籍も発表し、麻雀の魅力をより多くの人に伝える活動にも力を入れています。

メディア出演も活発で、YouTubeチャンネルやAbemaTVの麻雀番組などに出演し、その高い人気を維持しています。

まとめ

小林剛氏は、高い数学的思考力と独自のデジタル雀風、そして冷静沈着な対局スタイルで麻雀界をリードするトッププロ雀士です。数々のタイトル獲得、Mリーグでの活躍、そして数多くの著書出版など、多方面で活躍を続けるその姿は、多くの麻雀ファンにとって大きな刺激となっています。その冷静さの裏に隠された人間味あふれる一面も魅力的で、今後の活躍にも期待が高まります。

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