小林茂生

小林 茂生

小林 茂生（こばやし しげお）は、1969年9月26日に千葉県千葉市に生まれた、日本の元プロ野球選手であり、現在は野球指導者としても活動している人物である。ポジションは投手、右投右打。

プロ入り前

小林の野球キャリアは、捕手として始まった。中学時代はこのポジションでプレーし、基礎を培ったが、千葉県の横芝敬愛高校へ進学後、投手に転向した。高校時代は、夏の甲子園出場を目指したが、残念ながらその夢は実現しなかった。最高成績は2年夏の県大会2回戦進出、3年夏は初戦で敗退している。投手としての主な武器は、打者の手元で変化するカーブと、鋭く落ちるフォークボールであった。

高校卒業に際しては、日本体育大学への進学を希望していたが、その進路はプロ野球への道へと変わることになる。1987年のプロ野球ドラフト会議において、ロッテオリオンズから4位指名を受け、プロの世界へと飛び込むことを決意した。

プロ野球選手時代

1988年にロッテオリオンズに入団。投手として期待されたが、層の厚いプロ野球の世界で一軍の壁を破ることは容易ではなかった。プロ在籍期間は1993年までの6シーズン。この間、一軍公式戦での登板機会は一度もなかった。背番号は入団から引退まで「52」を着用した。

現役引退後

1993年シーズン限りで現役を引退した後も、小林は長年在籍したロッテ球団に残り、チームを支える役割を担い続けた。1994年からは打撃投手として、主に打撃練習において投球を務め、選手の調整をサポートした。この打撃投手としての役割は2007年まで続いた。

2008年からはスコアラーに転身。相手チームの戦力や傾向を分析し、試合における戦略立案のサポートを行うなど、チームの勝利に不可欠な情報収集・分析を担った。

ロッテ球団での打撃投手やスコアラーとしての経験を経て、2018年から2019年には、球団のアカデミーコーチを務めた。ここでは、未来のプロ野球選手を目指す若い選手たちの育成に直接携わり、指導者としての道を歩み始めた。

2019年にロッテを離れた後、活動の場を女子野球へと移す。2020年からは、栃木県に拠点を置く株式会社エイジェックが運営する女子野球チームに関わるようになった。まず、エイジェック女子ユースチームの監督に就任し、若い世代の育成に尽力した。

そして、2022年からは、同グループの社会人チームであるエイジェック女子硬式野球部の監督に就任。トップレベルの女子野球チームを率いる立場となり、2024年シーズンまで指揮を執った。2025年からは、エイジェックグループにおけるシニアディレクターに就任し、より広範な視点から女子野球の振興やチーム運営に携わっていくことになっている。

プロ野球選手としては一軍での活躍は叶わなかったものの、現役引退後はロッテでの裏方経験、そして女子野球における監督やディレクターとしての活動を通じて、多角的に野球界に貢献し続けている人物である。

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