小檜山繁子

小檜山繁子

小檜山繁子（こひやま しげこ、1931年5月16日 - ）は、旧樺太（現在のサハリン）に生まれた俳人です。1945年、樺太庁豊原高女在学中に終戦を迎え、その後の混乱期に父の故郷である福島県喜多方市へ移住しました。

1951年には肺結核と診断され、療養生活を余儀なくされます。この療養中に俳句と出会い、1955年、東京療養所にて鯨井喬（のちの野口大輔）の指導を受け、「寒雷」に投句を開始。加藤楸邨に師事し、本格的に俳句の世界へ進みました。

その後、一時的に俳句から離れますが、1965年に再び「寒雷」に所属し、創作活動を再開。1971年には寒雷集賞を受賞、翌年には「寒雷」同人となります。1974年には、第21回現代俳句協会賞を受賞するなど、その才能は高く評価されました。

1984年には、「槌の会」を発足させ、代表を務めるなど、俳句界の発展にも貢献しています。2011年には、第11回現代俳句協会大賞、2012年には、『坐臥流転』により第4回小野市詩歌文学賞を受賞するなど、長年にわたり精力的に活動を続けています。

小檜山繁子の俳句は、結核療養という困難な経験から生まれた、生命に対する深い洞察と、独自の感性に裏打ちされています。その作品は、自然の美しさや人間の感情を繊細に捉え、読者の心に深く響きます。初期には、療養生活の孤独や不安を詠んだ作品が多く見られましたが、その後、自然や日常の何気ない風景の中に、生きる喜びや哀しみを表現するようになりました。

主な句集

流砂（1975年）
蝶まんだら（1984年）
紙衣（1986年）
小檜山繁子句集（1994年）
乱流（1997年）
流速（1999年）
流水（2005年）

受賞歴

1971年 寒雷集賞
1972年 「寒雷」清山賞（同人賞）
1974年 第21回現代俳句協会賞
2011年 第11回現代俳句協会大賞
2012年 第4回小野市詩歌文学賞

参考文献

現代俳句大事典、三省堂、2005年
現代俳句協会ウェブサイト

外部リンク

* 小檜山繁子の俳句

小檜山繁子は、その作品を通して、私たちに生きることの喜びと哀しみを教えてくれる、現代俳句界を代表する俳人の一人です。

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